ラブソング
- 2008.10.05
NYのある夜。 「もう一件、行きましょうよ」 ふだんハシゴはしないボクだけど、長年の友人のSさんに引っ張られて、43丁目だったか。「リキ」というこじんまりした酒場に行った。 カウンターのなかにピアノとギターがあり、ミュージシャンの歌を聴きながらグラスを傾ける。 「彼女はユカリさんと言って、この曲は彼女のオリジナルなんですよ」 仲良しになった隣の席のヒロシさんがうっとりした目で教えてくれた。ヒロシはユカリにお熱のようだ。 ユカリさんの透き通った声とギターの響きが胸の奥のほうに染み込んでいく。 スタッフも気分が良いヒトばかりで、「一杯だけ」のはずが、気がついたら、ボクはカウンターのなかでギターを弾 […]