フラッグスタッフからラスベガス・250マイル自転車の旅(前編)

フラッグスタッフからラスベガス・250マイル自転車の旅(前編)

40代の終わりの頃に思い立ち、この広いアメリカ大陸を縦断と横断の両方自転車で走破しようと、年に数回少しずつ走り始めた。

カナダのバンクーバーからメキシコ国境までの縦断ルートが約2700キロ(1700マイル)。昨年から取り組み始めた横断ルートは、ロサンゼルスとニューヨーク間が約4800キロ(3000マイル)。

総距離7500キロ、10年くらいかけてゆっくり楽しもうと思う。

縦断は、すでに全体の4割に当たるサンフランシスコからメキシコ国境までの1000キロを何度も走っていて、これからは横断も並行して進めることにしている。

ここでも書いたけど、横断の第一弾として、昨秋ニューメキシコ州のアルバカーキからアリゾナ州のフラッグスタッフの約500キロを走った。記憶には犬に追いかけられたことばかりが残っている。まあよい。

今回はその第二弾。フラッグスタッフからラスベガスまでの400キロを先週4日間かけて走ってきた。

前回はAmtrak(寝台列車)を使って出発地点まで移動したけど、今回はレンタカー で日中に移動。

自転車を積んで、相棒のCPA石上氏とロサンゼルスを出発したのが5月9日(火)の午前9時過ぎ。 東北東に約800キロ、交代で運転しながらフラッグスタッフに到着したのは午後5時、まだ陽が高かった。

毎回心がけていることなのだけど、僕たちはアスリートでも冒険家でもない、酒が少し強い、ただの丈夫なオジサンなので、決して無理はしない。安全第一。毎回無事に帰ること、ケガや事故に巻き込まれないことをすべてにおいて優先する。

だから盗賊や獣に襲われたり、体調を崩さないために野宿はしないし、体力を超えたスケジュールはできるだけ組まない。

1日の走行距離は、高度差と気温・天候を勘案して、1日100キロから160キロの範囲に抑える。宿泊施設も青少年の貧乏旅行ではないので、なるべく疲れを癒すためのジャグジーやプールがあって、快適に過ごせそうなホテルを選ぶ。

そう。ホテルに泊まる前提の旅なので、僕らの装備は必要最小限で収まる。

背中に背負うバックの中には、予備の水と食料、携帯のバッテリー、修理工具、1日分の衣類、あとは洗顔セットとサンダルだけ。衣類は毎日シャワーを浴びる時に手洗いしておけば、朝には乾いている。サンダルは外出するにも室内履きにも重宝するので必需品。

同様に欠かせないのがユニクロのダウンとアンダー。軽くてかさばらず、気温の変化にも対応できる。ふだん着には好んでパタゴニアを着ているけど、ここ一番はユニクロが頼りになるのだ。

さて後半はいよいよ旅の道中の話。

二人は無事に帰って来られたのか、運命やいかに!?
(って帰ってきたから書いているのだけど)