サンノゼの食堂から

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昨日は空港と縁のある一日だった。

正午過ぎにラスベガスの空港に到着したのだけど、あろうことか予約が入ってなくて、その日のうちにサンノゼに到着できる便を探して広い空港を行ったり来たり。

空席待ちが取れなくて、ラスベガスを出発できたのは、片山から「ロサンゼルスにみんな無事到着」という電話が入った夕方の5時過ぎだった。

ご存知の方も多いだろうが、ラスベガスは空港の中にもスロットマシンが並ぶ。
出発ギリギリまで名残惜しそうにスロットマシンに没頭する人たち。こういう人がホントのギャンブル好きなんだなあと感心しながら、ノートブックを開いて長い午後を過ごした。おかげで仕事が捗って良かったんだけど。

サンノゼでは、ベイエリアナンバーワンの情報誌「ベイスポ」を発行する小野里さんと会食する予定だったが、時間が押してしまいタクシーでホテルに直行した。

まだ息子たちを乗せたトーランス道場からのチャーターバスは到着していない。

ラスベガスでカラダが鈍っているので腕立とスクワットを各100回。来週末のグランドキャニオン谷下りにコンディションをそろそろ合わせていかねば。

シャワーを浴びて、ひとりでホテルのイタリアンレストランへ行くと、スポーツチャネルでフィギアスケートの大会をやっている。

冷たいビールを飲みながら眺めていたら日本の安藤美姫が登場。

ボクは密かに彼女を応援している。

もうひとりの天才浅田真央のことはあんまり心配していない。放っておいても活躍しそうだし、見ていて安定感がある。それに比べて、安藤さんはどうにもガラスのような脆さを感じる。年端もいかない若者を、無責任なマスコミが叩くのを見ると腹が立つし、放っておけなくなる。

意地の悪い記事を書く記者は、背中に大きく本人の名前の入ったユニフォームを着せて、リンクで順番に滑らせてやろうかと思う。オマエがやってみぃと。

世の中にはボクのように心配するオジさんが多いだろう。

おバカである。平和とも言える。

テレビの画面に戻る。日本で開催の世界選手権のようだ。

画面に向かって前のめりになり、難しいジャンプを成功させる度に拍手を送った。
となりのテーブルは、テレビではなくボクを見ている。いいのだ、そんなことは。

そして見事にフィニッシュ。「よくやった!」

結果はみごと優勝。いっしょになってガッツポーズをした。まわりのテーブルも歓声をあげた。スポーツの感動が国境を越える。

お祝いをしなくちゃとシャンパンを注文。ひとり祝勝会 in サンノゼ。

店中の客にシャンパンを振る舞いたかった。
街に出て、道行く人たちと肩を組んで踊りたかった。

ここは日本ではない。サンノゼ郊外の食堂のテレビ。その画面で若き日本人が世界を相手に踏ん張っている。

後に続こう、誇りを持とうぜ日本人!