クルーズの休日

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フリーペーパー泥棒を捕まえた週末は、刑事の張り込みのような人生から一転して、ビバリーヒルズに住むO夫妻の招待で、夫妻の持つ49フィートのクルーザーでサウスベイ沖のクルーズを楽しんだ。

朝、マリナデルレイのマリーナに集合して、船長のJBの操船でやや曇り空の海を航海する。

メンバーもO夫妻が応援する若手(?)メンバーでみなさん知った顔ばかり。

ロサンゼルスというよりアメリカを代表する病院シダースサイナイの名ドクターTさんの親子や、UCLAで泌尿器系の研究をするドクターのHさん、プライベートバンクのHくんとその彼女、そして我が家一家四人。

久しぶりのあいさつを交わし、午前10時過ぎに出航。

斜め前にはクルーザーがもう一艘、医療機器の会社を経営する仲間のリチャードの「ゲイル4号」が走る。「ゲイル」は奥さんの名前。「4号」はこれが夫婦で購入した4艘目のクルーザーだから。なかなか日本人のメンタリティだと勇気がいることだ。

ちなみにO夫妻のクルーザーの名前は「アバカス」。

あろうことか、「ソロバン」という意味。
その話が出ると、「ゲイル」と比べてあまりにも身も蓋もない命名に、O婦人はホッペタをふくらませる。一代でゼロから大企業を育て、いつもユーモアにあふれるO氏らしいネーミングだ。

船はパロスバーデスの沖、数百メートルのところまで行った。
いつも眺めている景色を海の方から眺める。

お目当てのクジラを見ることはできなかったけど、途中、イルカが並走したり、ラッコが人懐っこくそばを泳いだりして子どもたちも大はしゃぎ。大人はシャンパンを片手に贅沢な休日を満喫する。

帰航してから、そのままO夫妻が所属する「マリナデルレイヨットクラブ」でピアノの演奏を聴きながらシャンパンブランチを楽しんだ。

このクラブは、ヨットやクルーザーのオーナーで構成される歴史ある会員クラブで、食事をしたりパーティをしたり、メンバーの社交の場として使われる。

メンバーになるには複数の会員の推薦と審査が必要なのだそうだ。
O夫妻に勧めていただいたけど、少なくともここ数年は仕事と家族の時間を優先しようと思う。ソフトボールのホームラン王を狙えるのもここ数年が勝負だからね。

それにしても、ボクもOさんがそうしてくれているように、ビジネスはもちろん、男らしい生き方や社交の世界、粋な遊び方を若い人たちに教えてあげられるような豊かな歳を取りたいと思った。