リトルリーグのシーズン到来

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今日はお昼からアメリカの一大イベントスーパーボール(アメリカンフットボールのファイナル戦)。その人気は凄まじく、毎年レストランやスーパーがガラガラになる。もちろん、スポーツバーを除いて。

多くのアメリカ人はテレビの前に集結して、動かなくってもいいように、ビールとピザをセットして観戦に備える。アメリカに暮らす日本人の多くもこの日はテレビに釘付けではなかろうか。

何でも一年で一番ピザが売れるんだそうだ。ビールの消費量も一番にちがいない!

アメリカの国技がフットボールなら日本のそれは大相撲。う〜ん、千秋楽を知ってる人ってどのくらいいるだろう。ガンバレ大相撲。

さて、今朝は息子のリトルリーグの練習に初参加。3月の開幕に向けて新チームでの練習だ。

息子にとっては7回目のシーズンで今年は「レッズ」に所属する。
毎年、トライアウトがあって、各チームの監督とコーチがドラフトのような形で選手を獲得して新チームが結成される。

レッズのチームメイトには、以前同じチームだったジャクソン(監督の息子)、ザック(コーチの息子)、ミッチェルがいて息子の玄(はるか)もやりやすいようだ。ボクも知った顔が多いので心強い。

余談だけど、ジャクソンの家族の名前がおもしろい。
おじいちゃんは「ジャック ホリス シニア」、お父さんはその息子だから「ジャック ホリス ジュニア」、それでもってその息子だから「ジャクソン(ジャックの息子で、ジャック+サン) ホリス」だって。

息子によると、応用編で「ピーターシニア/ピータージュニア/ピータソン」という三段活用もあるようだ。

グランドに着いて、懐かしい顔や初めてのお父さんにあいさつをする。

ザッグのお父さんのグレッグとはまた同じチームでプレーできるのを喜び合った。理論派の彼は、守備にバッティングに、とてもわかりやすい表現で指導してくれるし、誉めるタイミングや誉め方が実にうまい。

グレッグに限らず、アメリカ人の指導者は理論派が多い。練習中も、なぜその練習をするのか、意味とか必要性についてよく解説が入る。

技術指導も、いろいろな人がそれぞれの言葉で伝えようとする。時には矛盾することもありそうだけど、子供たちは自分にあったやり方を選択していく。だからグランドでは四六時中コーチの声が響いている。

練習か試合かにかかわらず、フライやゴロがうまく取れなくても、決してそれを叱ることはない。それは誰よりも本人が悔しいことを知っているからだ。むしろ、それでも良かったところをみつけて誉めようとする。

「グッドハッスル」「グッドブロック」「ナイストライ」

言われてみたら、確かに良いところがあるんだなあ。褒め言葉も豊富。
そして、グラブのさばき方や足の運び方など技術指導も忘れない。

もちろん、もう一歩が出なかったり、怠慢なプレーには容赦ない激が飛ぶ。

子供たちは練習中、はしゃいでばかりだけど、監督やコーチが話している間は余計なおしゃべりをしないでキチンと耳を傾ける。コーチが捕球の手本を見せようとしてボールを取り損なっても、誰もそれを笑わないし、冷やかさない。それは子供同士でもいっしょだ。コーチの方もいっこうに気にしない。エラーを減らす努力が大切で、してしまったエラーは仕方ない。

監督の父親で、ジャクソンのおじいちゃん、コーチジャックシニアが、守備で一番大切なことを子供たちに言った。

「リラックス!」

そう思った。

ボクは「気合い入れていこう!」で育ったけど、確かに「リラックス」の方が良いプレーができそうな気がした。ちょっと目からウロコ。

ちなみにジャックシニアは元メジャーのスカウトだ。

それにしても今日はよく走った。息子じゃなくてボクの話。

連係プレーの練習ではキャッチャーやサードを務めた。その後フリーバッティングの間はずっと外野で球拾い。学年が上がった分、子供たちが打つこと打つこと。外野は球拾いはグレッグとボクだけなので、全員が(ひとり)バケツ一杯分打っている間、ひたすら走っていた。もう汗だく。仕上げのミニゲームでもそのままレフトを守って、仕舞いには首に巻いたタオルが汗ですっかり濡れていた。いや、良い運動。

練習が終わって、コーチナカタ(日系人)が子供たちに注意した。

「今日はスーパーボール。みんなビール飲み過ぎるなよ!」