T弁護士(その2)

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日本出張から一週間。

T先生からいきなり一本のメールが来た。「28日から3泊ロサンゼルスに行きます。手配はKさんがします。番号は***まで」なんじゃい、それは。

ぶっきらぼうだけど、イヤな感じはしない。

「29日なら空いています。お昼でもごいっしょにいかがですか」と戻した。

それが今日。

パステル調のストライプのジャケットでT先生がライトハウスにやってきた。お供には、立派な会社の会長さんや社長さんの仲間を連れて。

店でお会いしたときより元気でよく笑う。いきなり、いろいろなことを質問攻め。よく話すと水戸黄門のような人で、話の輪郭を辿るほどに後で思えば、何かボクの力になれないか模索してくれていたのだった。

「アジア最大の某国のナンバーワンの日系メディアのトップを紹介しよう。業務提携してはどうか。きっと双方にメリットがあるよ」と言ってくれたので、「その地域のナンバー2が昔から知っている親友だから不義理はできない。微力だけど、むしろ彼と組むことで彼をナンバーワンに押し上げたい」と言ったらニッコリ笑ってうなづいてくれた。

いっしょに蕎麦屋でランチをした帰り際、T弁護士が300校を越える私立大学の協会の顧問もしていることを教えてくれた。

それから、
「次回あなたが日本に来る時に、お蕎麦のお礼に、その団体のトップを紹介しましょう。そこであなたの会社の海外研修や事業内容をプレゼンテーションしてください。私が5分だけ連れていきます(笑)」

そしてこう付け加えた。

「ひとつひとつ学校に営業をかけるのもいい。ただし、それでは時間がかかり過ぎる。大きいところのトップから切り崩してください。あなたのところが良い仕事で応えて、協会の理事長クラスが業界紙に良い感想を書いたら、あとは行列です。ビジネスとはそういうものです。頑張ってください。次回、日本で食事もしましょうね」

「偶然はない」と、T先生たちを見送りながら改めて思った。

このチャンスを大切に活かしたい。
千恵子さんと奥村先生に感謝!!