「シゴト」の話

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もうひとつ、週末に大切な出来事。

息子が通う西大和学園カリフォルニア校の補習校の中学生を対象に、夏までの間、月に1回「キャリア教育」の機会をいただいた。
土曜日はその第1回。

「キャリア教育」というと小難しいけど、要するに「シゴト」の話だ。

ボクは、すべての後輩たち(世代も人種も超えて)の「職業」と「生活する国(地域)」、すなわち「人生」の選択肢を広げることを使命だと思っている。

職業を限られた選択肢から選んでほしくない。この世にあるできる限りたくさんの仕事について学んだうえで、自分の進路を決めてほしいと願っている。

たくさんの選択の中から決めたことなら簡単には折れない。挫けない。

それに加えて、他人ではなく、自分自身で決めた職業(仕事、会社)に就いてほしい。

やらされてやる仕事には気持ちが入ってないから、改善も努力もないけど、自分が惚れて、腹を括って決めた仕事なら人生を賭けて取り組むことができる。人生を賭けるに足る仕事に就けることは本当にシアワセなことなのだ。

ボク自身が人生を賭けて、そういう人(天職をつかんだ人)で世の中を溢れさせたい。それが、世界中で個人が活躍できる世の中づくりにつながると思っている。

さて、西大和で教壇に立たせてもらったのは、昨年の3月、娘が中学を卒業する最後の授業を持たせていただいて以来だから、ちょうど一年ぶり。
あの時もこれから卒業をして、帰国する子、アメリカの高校に進学する子たちに向けて、人生を切り開くヒントを自分の体験から得た言葉で伝えた。教室の子どもたちはみんな自分の子どもの延長だ。あの時のテンションが甦る。

1回目は、我が「出版業・広告業」についての話を、編集局長の西川をゲストスピーカーに、ライトハウスの実例をあげながら伝えた。

1冊の本ができあがるまでに、何人くらいのどんな役割の人が関わって作られているか。

どうやってお金を稼いで事業が成り立っているか。

誰に向けて、どんな内容を、どんな思いを込めて作っているか。

また、どんな気持ちで仕事に取り組んでいるか。仕事の意味、意義。

そしてこの世の中の仕事はすべて必要で、すべて尊いこと。

そんなことを夢中で伝えていたらあっという間に時間になった。
幸いほとんどの子どもたちは一生懸命食らいついてきてくれた。

今じゃなくて良い。

将来のたくさんの大切な選択の機会に、今日の話のカケラでも思い起こしてくれて、それが彼らの人生を良い方に導けたり、背中を押してあげることができたら、ボクらはバク転1000回するくらいうれしい。

もう来月の講義が待ち遠しい。彼らにどんな言葉で伝えていこう。