ヘイ・ジュード

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なんてこった。

ソフトボールの試合中に肉離れをしてしまった。
オマケにリーグ設立から負けたことのなかったチーム伊藤忠に、逆転サヨナラを喫してしまうし。泣きっ面にスズメバチ。

午後からはアイスノンをふくらはぎに充ててひっくり返っていた。

となりの部屋では「好きなことばっかりやってるから、バチが当たったみたい」とカミサンが電話で話している。オレのことかい。

それにしても、運動会が終わってからで良かった。
いや、息子の学校のリレーが終わってからで良かったと。

夕方、広告代理店のオーナーで友人のAさんが遊びに来るので、近所の中華を注文。息子とドライブがてらピックアップにいった。

息子がボクのi-Podを勝手に引き抜き、自分のそれをつなぐ。こらこら。

スピーカーから、ジョー・アンダーソンがカバーするヘイ・ジュードが流れる。

「パパはビートルズのコンサート行った?」

「いや、ビートルズが現役でバリバリ活躍していたのは、おばあちゃんの時代なんだ。世界中が熱狂していたらしい。日本にもコンサートに来たんだぜ。コンサート中に興奮して気を失う女の人がいっぱいいたんだって。パパがビートルズを聴くようになったのはもう少し後からだな」

おふくろも、息子も、ビートルズが好きで、サザンも聴く。

ヘイ・ジュードを息子と口ずさむ。いっしょに口ずさめる曲があるって悪くない。

フロントガラスに夕陽に染まる海が流れる。

ボクがハンドルを放して、ドラムを叩く仕草をすると息子がクスッと笑った。