勉強会の目的

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今週はほぼ毎朝7時10分に出社。

メンバーが出揃う9時までに、メールの返信や、昨日からの持ち越し案件のジャッジをこの間にできるだけ済ませてしまう。

早朝の数時間は、電話も来客もなく、頭も冴えまくっているので、一番仕事が捗る。

社内勉強会も週に3回、この時間帯(8時半から9時までの30分)に実施している。

ひとつが月曜日の「経営塾」。

まだ始まったばかりだけど、幹部社員と経営を学びたいメンバーが参加して、「素晴らしいリーダーであるために」「心をベースにした企業とするために」「真の経営を行うために」「事業を伸ばすために」「経営の王道を歩むために」そういったテーマについて、稲盛和夫さんの著書をテキストにしてみんなで学ぶ。

「みんなで学ぶ」と書いたのは、ボク自身が一番の学び手で、一番反省と改善が必要な人間だから。ボクはすぐに慢心したり、怠け心が出たり、私心が入ってしまうから常に自分を戒めねばならない。

そして水曜日が全体での「勉強会」。

テキストはボクが選んで、コミュニケーション、プレゼンテーション、タイムマネージメントなど様々なテーマについて掘り下げる。

時にはお題を設定して、新規事業のアイデアをブレストしたり、ライトハウスの弱点を議論したりもする。講師をお招きしてセミナーをすることもあるし、こうでなくてはというスタイルはない。

以前にも書いたけど、現在は日本でベストセラーになった本田直之さんのレバレッジシリーズをテキストに、社内のフォーマット化、システム化、あるいは個々人の業務効率を上げるために何ができるかなど、実務と直結した内容を深堀している。

かれこれこの勉強会は10年以上続けていて、実務の流れに入っていないボクにとって、この場がボクの経営哲学や思い、会社のビジョンやミッションを、メンバーに直接伝える「場」でもある。

続いて木曜日は「営業勉強会」。

これは顧客事業開発部(営業部)のメンバーを対象に、心構えや実践的なスキルについて勉強する。とくに心構えについては耳がタコまみれになるくらい伝え続ける。

毎回テキストを使ったり、メンバーの疑問に対してみんなで解決策を考えたり、こちらもスタイルはさまざま。

例えば、メンバーのひとりが、あるお客さんに対して、広告営業がうまくいかなかったとしたら、その原因と考えられるのは、ターゲットの問題か、立地か、予算か、同業他社との価格差、あるいは関係の強さか、はたまたライトハウス自体の評判(評価)か、本人のスキルの問題か、事前の準備やアプローチの仕方は万全であったか、さまざまな角度から検証して、「広告を出さない」ことにしている心理的なハードルが何かを探る。

また新規開拓だけでなく、それぞれのメンバーが持つ顧客の成功事例、失敗事例を持ち寄り、なぜその仕掛けが成功したか、あるいは失敗に終わったかを検証・共有して、成功事例は輪を広げ、失敗事例は繰り返さぬようみんなで学ぶ。

そうでなくても忙しい、残業の多い出版業で社員に勉強ばかりさせるには理由がある。

ひとつは、20年の拙い経営で学んだこととして、「チーム」とは、どこかの読売巨人のように、4番バッターを節操なく寄せ集めるものではなく、愛情を持って育てるものだと思うから。

もちろん、結果として同業他社のクリーンアップで活躍していたメンバーもいるけど、決して特別扱いせず、この「大家族」の一員(息子や娘)として同様に学ばせている。

自分のことは棚に上げてばかりだけど、ただ広告を取るのがうまい、書くのがうまい、作るのがうまい、「うまい」だけの集団に「背骨」はない。

「背骨」とは、事業を通してこんな世の中を創りたいという情熱とか思い、自分たちのメディアに対する誇りとか愛情のことだ。

強い組織は背骨がしっかりしている。

もうひとつは、万が一、この会社がなくなることがあっても、全員がどこででも食っていける強い個人であるため。

どんな時代でも、世の中がどうなっても、このメンバーや家族は生き抜かねばならないから。

そのために生き抜く「智慧」を学ぶ場がこの勉強会だと思っている。

今日は最後まで自分のことを棚にあげてしまった。