今この時を大切に

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7時40分、オフィスから。
今朝はオフィスに一番乗りできた。

週末の肉離れで自転車はしばしお休み。
5時半に起きてから出社までの間は、メールの返信を書いたり、昨日決めきらなかった案件をフレッシュな頭でジャッジする。朝の時間は濃密だ。

営業メンバーの日報に目を通していたら、ある会社から、本社の決定で、日米すべての広告を7月以降キャンセルしたいという通達がきたそうだ。ここは、大口のクライアントのひとつで、うちにとってもイタいけど、間に立つ現地責任者の方はもっとツライだろう。

今年に入って、大きな会社ほど、東京本社の電話一本で年間予算が大幅カットになったり、まったくゼロになってしまうところが出ている。なかには駐在員を日本に帰して、現地で採用したスタッフだけになってしまう会社もめずらしくないが、こればっかりは自分たちの努力の及ばぬところの話だから仕方がない。

幸いにもライトハウスの取引先のほとんどは、地場に根を下ろして、これまでもこれからも、この社会と一蓮托生の経営者が親分の会社や商店ばかりだ。

そこで働く方たちもほぼ永住組。言ってみたら、同じ長屋に暮らす住人でご近所さんだ。

多くは、不況や天災に一喜一憂せず、粛々と事業に、そして人生に向き合っている方たちだから、決算の出来不出来だけで関係をバッサリ断ち切ることはしない。

それはいい。

近頃、強く思う。

自分の置かれた環境の好不調にかかわらず、それぞれの時代、瞬間を楽しもうと。

達成した時やお祝いの時、ご褒美の時間だけが人生ではない。

その何倍もの時間の、いや、人生のほとんどと言って良い、仕込んだり、もがいたり、迷ったり、回り道をしたり、頭を抱えている時間も、実は大切な人生の一部なのだ。

この時間すらも味わい尽くし、楽しむことができたなら、人生がどれほど豊かだろう。

子供の手が離れたら、とか、仕事から解放されたら、とか、ローンを払い終わったら、とか、そんな考え、先ばっかり見ててもったいないと思う。

今、家族や友人が元気でいてくれることに感謝しよう。ともに戦ってくれるメンバーに手を合わせよう。もし、自分が健康でいられたなら、もう一回手を合わせよう。
そして、夜になったら、キンキンに冷やしたシャンパンかビールで、立ち上がって腰に手をあててカンパイと言おう。風呂上がりならなお良い。

仮にどんな苦境にあっても、大切な人が元気でいてくれるだけで、幸せの方がはるかに勝っていると思う。100対1くらいで。だから、取り巻く環境で心の灯りまで消してほしくない。

自分の未来さえ信じてやることができたなら、今、身の回りの苦労やピンチも、越えねばならない壁も、すべてが自分の磨き砂であり、人生を豊かにするスパイスなんだから。越えられない試練はない。

うまく言えないけど、予めハッピーエンドと知ってるディズニーの映画を見る時、ボクらは、主人公がどんなピンチでも心のどこかで安心して見られるみたいに、自分の人生のこともそんなふうに信頼してやりたい。

自分が信じてやらなくって、誰が信じてくれるよ。

ハッピーエンドなんだって信じ切ってやれる人が、やっぱりハッピーな人生を送れるんだと思う。

そうそう。今朝はもうひとつ、うれしいニュースを書いておきたい。

ボクは応援している若者がたくさんいる。自分が半人前なのに、若いヤツを育てることを使命だと思っている。

そんな中で、長年かわいがっているMくんの就職が決まった。

良い大学に入ったけど、決して順風満帆の学園生活ではなかった。ここには記さないけど、地球の彼方まで回り道をして、暗黒の世界に片足を突っ込んだけど、すべてを乗り越えて、ようやく今に至る。

みんなに気を揉ませて、心配させて、ようやく社会のスタートラインに立つ。
こいつは絶対に成功して、世の中に貢献しなくちゃならないし、必ずそうなると信じている。

入社後は研修を経て、インドに3年赴任することが決まっている。
またひとつ、訪ねていけるところが増えた。

最後に彼のメールを記します。

彼にはボクを越えてほしいし、ボクも彼が越えられないくらい成長したい。
それは応援している若いヤツらみんなへの思いです。頑張らねば。

「社長の支えがあり、人生にポジティブになることができました。
感謝しております。感謝の言葉が足りないくらいです。本当にそう思います。

社長がおっしゃったようにどんな物事に取り組むにも全力で行く姿勢でこれからも向かっていきます。

手を抜いたり、適当に済ませることは簡単ですが、絶対に一つ一つの物事に真剣に向き合って 人生を豊かにしていきたいです。

そして様々な人の支えになれるようになっていきたいです。
今学校の授業一つ一つが良い練習だと思っております。そしてインドで自分を磨いてきます。全てをかけてがんばります。」