ウィンブルドン

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テニスのウィンブルドン選手権最終日は、ロジャー・フェデラー(スイス)とアンディ・ロディックの決勝戦の最終セット、14−14まで一進一退でおたがいに譲らず。

そこまで7−6、7−7、8−7、8−8、9−8、9−9、10−9、、、、、永遠に勝負がつかないゲームもあるのかと錯覚する。最後にほんのわずかだけ気力と運が勝っていたフェデラーが辛勝した。

下馬評では、これまで対戦成績が18勝2敗で勝るフェデラーが、世界ランク6位のロディックを圧倒すると思われていたけど、最後まで少しも引けを取らない好ゲームだった。試合後の両者のインタビューでおたがいを讃え合う言葉は本心からだろう。4時間18分戦い抜いたふたりに勝敗をつけることがとても残酷に思えた。

ゲームの間、ロイヤルシートで観戦するピート・サンプラスが映された。

精悍だった青年の面影はすでになく、ちょっと濃いめの人の良さそうなおっちゃんになっていた。もう、30たっぷり後半だもんなあ。

彼は僕の住むパロスバーデス出身で、90年代アンドレ・アガシやマイケル・チャンと好ゲームを演じてひとつの時代を築いた。もう憎たらしいくらいに強くて、かっこ良かった。

そしてそのサンプラスが打ち立てた4大大会優勝回数を、フェデラーが15回に更新して、新たな歴史を刻んだ。

アメリカらしいというか、優勝が決まった直後のコマーシャルは、フェデラーの優勝回数更新のお祝い広告で、タイガーウッズやサンプラス、各界のトップアスリートが登場する超豪華な内容だった。

それに続くCMは、フェデラー自ら出演して、過去に獲得したトロフィーに、全英のカップが新たに加わり、プライベートジェットでいっしょに運ばれていくというストーリーだったのだけど、あれれ、何のCMか忘れてしまった。

もしも負けてたらどうすんだろと可笑しくなった。

きっと日本なら、「大事な試合の前にそんな不謹慎なコマーシャルに出るなんて。たるんどる。だから負けるんだ」なんて、鬼の首をとったようにマスコミや協会関係者が突っ込むのだろうなあ。日本のアスリートは気の毒なことだ。

それはさておき。
スポーツはやっぱり良い。

画面の観客といっしょにボクは立ち上がって拍手をふたりに贈った。