本質勝負の時代

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夕食後、プールで泳いで青汁をゴクゴク飲む。

就寝までの時間は主に読書に充てる。インプットと思考の時間だ。

ボクは、ニュースとスポーツ、ドキュメンタリー以外ほとんぼテレビを見ない。
日本にいる時はなおさら。

とくに、朝のワイドショーは気持ちがぐったりするから見ないようにしている。

朝から政府が悪い、役人が悪い、社会が悪いと「してくれないこと」「自分に不利益なこと」を常に傍観者の立場で不満を垂れ流す。

日本にぶら下がり思考の人が増えたのは、テレビやマスコミの責任が大きいのではなかろうか。そもそも国はみんなで創るもんだ。文句ばかり言って手を動かさないヤツはサメかライオンの餌になった方がよっぽど地球環境のためになる。ワニでもいいけどね。

それと、芸能人や有名人が「容疑者」になったら、“だから言わんこっちゃない”と偽善者の顔でもっともらしい理屈をたれる。彼らに言われたら罪人も浮かばれない。

果たして彼らにどれほどの見識があるのだろう。批判は一人前だけど自らの哲学も思想も行動も見えてこない。他人の不幸でメシを食っているとしたらとても悲しく卑しいことだと思う。

人間誰しも逆の立場にならないとは言い切れない。そんなに人間は強くできていない。上段からよってたかって人を非難したり同情してみせる様子は見苦しいし、あれを見てやさしい気持ちや思いやりをもって職場や家庭に向かう人は少ないだろう。

民放は今視聴率激減で赤字転落をして顔色を変えているようだけど、多くの良識も節操もない番組から視聴者が離れていくのも仕方がないことだろう。夢と希望と志を持って入社した多くの優秀なテレビマンが気の毒だ。反面教師にせねばと思う。

一方NHKは、視聴率やスポンサーにもそう左右されず、お金と手間と時間を掛けた良質な番組が多い。多少野暮ったくてもチャラチャラしていないのが良い。

出張中に見た「歴史秘話ヒストリア」「熱中人間」「SONGS」はどれも面白かったし、胸が熱くなった。
ホンモノを伝えたいとか、見る人の人生のためになりたいという創り手の意志が画面を通して伝わってくる。ボクらはこういう仕事をしたい。

よく視聴率の低下の原因に、YOU-TUBEやSNSなどインターネットや様々なゲームソフトの普及があげられるけどそうじゃないと思う。代わりがきたらそっちに乗り換えられるってことは、多くの人の人生にそれほど必要でもなければ、愛されてもいなかったってことなんだと思う。ライトハウスも人ごとではない。民放の凋落から学ぶべきことは多い。

近年生活者の眼は確実に肥えている。

作れば売れる時代が終わったと言われて久しいけど、情報もモノもホンモノしか残れなくなっている。昔の名前は通用しない。かつてほどブランドの威光にチカラはない。どこかのマネとか紛い物(まがいもの)はすぐに見破られてしまう。

一見たいへんな時代に見えるけど、ヨセテアゲルが通用しない本質勝負の時代がきたのだ。

淘汰はますます加速するだろうけど、こんな時代こそすくすく伸びるホンモノを目指したい。愛されるメディア、信頼されるメディア、必要としてくれるメディアにならなくては生き残れない。心して作らねば、明日は我が身だ。