アメリカンドリーマー列伝(1)

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先のブログで触れたけど、ボクは先週のわずか一週間の間に、日本から渡米しておそらく現在もっとも成功している経営者5人のお話を聴くことができた。

自分の勉強のために講話から学んだことや心に響いたことをまとめるのだけど、こんなスバラシイ話を独り占めするなんてもったいないから、そのままブログに書いてみなさんとシェアしますね。

(1)    吉田グループ会長 吉田潤喜氏
http://www.us-lighthouse.com/ustrend/e-9420.html
まずトップバッターは吉田ソースの吉田会長。年商200ミリオン(約200億円)の吉田グループの会長だ。人となりは、ライトハウスのホームページに詳しいが、事業のスケールもさることながら、吉田会長が子どもの癌治療を始め、医療機関や医療の研究開発への積極的な支援が素晴らしい。毎年500人を招待する自宅での感謝パーティには州知事も常連。

・ バスを動かす
「何か始める時に、足りないものばかり数えても、計画ばかり立てても仕方がない。まず行動するんだ。ガス(資金)が切れて、バス(大きな仕事)が動かなくなったら降りて必死で押せば良い。気が狂っていると思われてもひとりで押すんだ。血みどろになって必死で押していたら最初はまわりが傍観していても、そのうちにいっしょに押し始めるよ。気が狂ってるって言われたのは誰。松下幸之助さんでしょう。本田宗一郎さんでしょう。そういう人が世界を動かすんだよ。思ったらまず押しなさいよ」
(解釈)入念な計画は大切だけど、誰もの想像の範囲で、誰でもできることから、成功も新しいものも生まれない。成功や新しいものは、ひとりでも大きなバスを押し続けるくらいの信念とパッションが必要だ。押し続けていたら、まわりも神さまも放ってはおかない。

・ 金に化ける
新商品の「チャイニーズ スィート&サワーソース」が当初さっぱり売れなかったのが、「ハワイアンBBQソース」にラベルを変えたとたん大ヒットしたことについて
「名前を変えることで(消費者は)カンタンに使えそうな気がしたんやねえ。同じように、今持っているものがちょっと切り口を変えてやることで『金』に化けることがある」
(解釈)あきらめる前に視点を変えて見つめてみよう。ちがう魅力や価値が浮かび上がるかも知れない。ボツになった商品や企画はもちろん、人材や顧客(関係性、販路)、生産能力はパズルの組み替えで「金」になりえる。柔軟な発想、アソビ心を持とう!

・ チャンスを逃すな
同業他社がすべて断った、3日以内にナイキのシアトルの工場からソウルの倉庫に運ぶという仕事を、根拠もなく「できる」と即答し、実際には社員を飛行機で飛ばして約束を果たしたエピソードにふれて
「10秒でできるって答えたよ。プロは無理と言う。社員も無理言うた。頭で考えたらそんなことわかっとる。だけど、これはと思ったら絶対に推し進めないとイカンのよ。この“試験”の意味は後で知ったけど、当時極秘でナイキが開発していたエアソールを、気圧や温度変化によって劣化しないタイムリミット以内に運ぶためのものやった。その時に得た信用のおかげで、今ではナイキの全世界の流通の大きな部分を任せてもらってるよ。チャンスと思ったら、絶対逃しちゃいけない」
(解釈)「これは」と思ったら、瞬時に決断をして押し進めなくてはならない。チャンスと思ったら逃してはいけない。

・ 夢中であれ
「ゲームに夢中になるくらい仕事って夢中でやるもんだよ。人生はがむしゃらに走ったら覚えてないもんだよ。(創業期)ソース詰めてる写真なんかないもん。作って詰めて売り歩いて必死やった。ソース詰めてる前で写真撮っとるヤツがおったら回し蹴りしとったよ。それと、その日のことはどんなことがあってもその日のうちに終わらせた。次の日に持ち越さない」
(解釈)夢中で打ち込める仕事、時間が経つのも忘れるくらいの仕事こそ天職といえる。最大のタイムマネジメントは、その日できることはその日のうちに終わらせてしまうこと。

吉田会長の面白いエピソードはまだまだあるのだけど、ボクはとくにこの4つに響いた。

吉田会長を始め、ゼロから大成功した方はその何倍も(致命傷にならない)失敗をしているし、まず決断が速い!そして行動も速い。チャンスは指をくわえているうちに逃げていくことを熟知している。

こうしてまとめると、セミナーのメモ書きが頭から腹に落ちていく。

次回は石井龍二さんの話をまとめてみたい。