才能は預かりもの

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朝、ボクは通勤の車中で稲盛和夫さんの経営講話を聴いている。

同じ内容を4回も5回も聴いて、そして何ヶ月か何年してまた聴く。

すぐ響くこと、あとで腹に落ちること、じわじわ血肉になることがある。そしていつもその時点の状況に即したアドバイスになって身体に沁みていく。

今朝は「自らの才能を私物化しない」というテーマの講話だった。

要約すると、

自分の才能も社員も会社もお金もすべては天から預かっているもので、努々(ゆめゆめ)自分の才能や手柄を自分のものと過信してはならない。その「役柄」をもらうのは他の誰でもよかったのだ。与えられた才能に慢心せず、人生を通して自分を磨き続け、まず自らの会社を、地域を、日本を、世界を良くしていこう。

そんな内容だった。

割り込んできた車を抜き返している場合ではないのだ。

稲盛さんの講話を聴くと、自分のだらしなさや甘さ、欲望や、未熟さを思い知り、自分が濁り水のように思えて自己嫌悪になることがある。だけど、だけど、諦めずに気高くありたい自分がいる。夢のためなら命なんか惜しくない自分がいる。

先日、20周年の講演をしてくれた元HONDAの技術者小林三郎さんも言っていた。

「今の日本を世界水準に引き上げていくにはどうすればいいとか、そういう哲学が必要です。坂本龍馬は20歳の時に50年後、100年後の日本のことを考えていたんだよ。自分の会社だけうまくいこうなんて、冗談じゃない!日本のためにも、将来の子どもたちのためにも、日本を良くしよう」

そうなんだ。1㎜の積み重ねがエベレストの高さになるように、毎日の地道な積み重ねを大切に、やがて日本を救えるような集団になりたい。日本や世の中を前に進められるような仕事がしたい。いや、するのだ。