ジグソーパズル

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カミサンに託かって、近所のファーマーズマーケットに野菜を買いに行ったら市場がパーキングに変わっている。何ごとだ!と思ったら明日であった。
家に電話をしたらカミサンは大笑いしている。それってどうだろ。まあ確かに可笑しいけど。

期待の「プレジデント」はがっかりだったけど、「クーリエ・ジャポン」は期待以上で、世界で日本はどう報じられているか、他所の国(人物)を他所の国がどう見ているか、実に好奇心を満たしてくれて面白い。

今回号は創刊4周年大特集で、
「世界をミステリアスに魅了する!“宇宙人”的NIPPON」

ニューヨークタイムズが取材した鳩山由紀夫首相には書き手の底意地の悪さは感じない。同じくニューヨークタイムズのイチロー評は、読んだNY市民がきっとイチローのことをもっと好きになるだろう。

ハンギョレ21誌が綴る韓国での村上春樹の人気は絶大で、とくに「喪失の時代(原題・ノルウェイの森)」は「韓国では誰もが一度は手に取る作品」なのだそうだ。いっそう韓国人と日本人は気持ちの底の方で抱きしめ合える隣人なんだと思った。

ベルギーのダムン誌では、日本ではあまり知られていないけど、被災地に「紙の建築」を造る“非常時”のスーパースターとして知られる建築家の坂茂(ばんしげる)さんが紹介されていて、世界の尊敬を集めている。もう今すぐ会って取材したい。

イタリアのトゥットスポルト誌によると、スーパーバイク世界選手権に参戦する名門ドゥカティ・ゼロックスに所属するライダーの芳賀紀行さんは「実は欧州で知名度No.1の日本人」らしい。うれしいねえ。

濃野平さんは本場スペインで闘牛士の修行に励んでいて、宮山麻里枝さんが作った映画「赤い点」はドイツ全国の映画館で公開されたそうだ。
参りましたか?ってボクじゃないんだけど。

世界で評価される日本や日本人を読んでいると元気が出てくる。活字はこうでなくっちゃ。

香港のサウスチャイナ・モーニングポストには、ボクらの身近で興味深い記事が掲載されている。

グリーンカードを手にするために・・・
米企業に流れ込むチャイナ・マネー/欲しいのは「利益より永住権」

要は移住したい外国人にとって1番手っ取り早い投資による永住権取得が、投資が欲しい米国企業と中国の投資家の利害が一致して盛んに行われているというレポートだ。

少し抜粋しよう。

【米国企業はこの動きを確実に把握しており、これを利用する構えだ。現在、ほぼすべての地域センターが、中国人投資家の誘致担当者を少なくとも1人は置いている。
北京に本拠を置く移民斡旋会社、マスリング・グループは、米国企業が中国の投資家に直接面会して投資を呼びかける「投資民間フォーラム」の北京での開催を計画している。
「子どもを米国の学校に通わせるため、グリーンカードの取得を望む中国人は、ますます増えています。そんな投資家たちは、投資のリターンをそれほど重視しません」と、ルー・スン副社長は言う。】

読みながら背中に電流が走った。
そうか「移民斡旋」という切り口があったのだ。

海外の日系社会に欲しいのは、「雇用」の創出と、そのために力のある企業の進出や拡大、それに起業だ。そこに「投資(お金の循環)」はセットメニューだ。

大量の投資や投資家をアメリカに連れてきて、鼻血が出るくらい日系社会にお金を循環させて新たな雇用を生みたい。卒業後の留学生や日本からのやる気組が、アメリカで働ける土壌を作りたい。

もう一方で将来コミュニティや国を担う留学生を、大量にアメリカの大学に連れてきたい。アメリカにやり過ぎと警告されるくらい送り込んで、日本の若者をここで死ぬほど勉強させて社会に送りだしたい。

難解なジグソーパズルだけどちょっと解けそうな気がしてきた。