餃子の弁当

NO IMAGE

 朝ご飯。娘がボクのために、玄米ご飯と好物の餃子、それにハラペーニョをちりばめた弁当をこしらえてくれてた。ボクより早く起きてるわけだから4時には起きてたはずだ。

「お前、昨日遅かったんじゃないか」

「いいのいいの。心配しないで」

心配しない親などいない。

「大学決まったらお祝いに家族で旅行しような」

「うん!」

来年の秋には娘は大学生。普段からの成績が重視されるアメリカの大学受験、彼女にとってこの1年は大切な時期だ。

それはボクにとって違う意味で大切な時期でもある。

大学に入ったら家を出ると決めている彼女と、日常的に同じ屋根の下で暮らすのは、あと16ヶ月。たっぷりあるようで、出張や会食が多いボクにとっては正味2ヶ月分くらいしかない。

親の心子知らずで、子どもはさっさと親離れするけど、親の方は気持ちが追いついていかない。まさに子を持って知る親心なのだ。