模範ドライバーに帰る

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 リトル東京のスタバから。

今朝は息子の剣道の大会でこっちに来ている。

恥ずかしながらほんの1時間前にスピードチケットを切られた。

まわりの流れに乗ってたつもりが、110フリーウェイを北上して緩やかな丘を登ったところで、ダウンタウンが見えた途端うれしくってアクセルを踏み込んだのは自覚がある。

いつもあの高層ビルが浮かび上がると気持ちが高揚して踏み込んでしまう。

「パパ、飛ばしちゃダメだよ」

と言った息子の声も覚えている。

それでもバックミラーの中をあっという間に大きくなる高速のパトカーがボクを追いかけてきたと理解するまでしばし時間がかかった。

パトカーの誘導でフリーウェイを降りる。

23年前のボクはボロボロの車に乗って、いつも10ドルとかの中古のタイヤをはいていて、パンクした時がタイヤの換え時だった。

そんな時代にフリーウェイでパンクして、パンクのままタイヤをゴロゴロいわせて降りた街もこのあたりだ。

あの時はヤクチュウっぽい怪しい黒人に走って追いかけられるわ、窓ガラスを割ってバッテリーを盗まれるは映画さながらのおっかない体験をした。

そんなことを瞬間的に思い出した。

フットボール選手のような黒人の警官はサングラスをとると可愛らしい瞳の青年だった。

「オレが86マイルで走ってたら、あっという間にアンタが抜き去っていった。ジェット機かと思ったぞ(笑)」

反省しきり。

「だから言ったじゃない」(怒)

となりで息子。

しばらくして書き上げたチケットを持ってきた。

いそいそとサインする。

あ、制限速度(65マイル)の40マイルオーバーを15マイルオーバーにオマケしてくれてる。

再びフリーウェイに戻り、後続車に煽られながらも制限速度を意識する模範ドライバーに帰る。

「助かったあ。免許無くなるかと思った。(涙笑)

あのポリス、何か良いヤツだなあ。これで悪い運も1個使ったし、今日は良い1日になるぞ!

お前、きっと優勝するんじゃない1?」

「パパ、ちょっと反省しろよ」(不機嫌)