弟への返信

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弟分のHくんについ長い返信を書いた。

自分より実は本人の方が考えてるし、本質をわかったうえとわかってながら、つい気になって、心配で口をはさんでしまう。

「事業がますます順調でうれしいぞ。
常に最悪の事態を想定して、儲かった時はまず経営のダムを作って。

ピンチの時の備え、勝負の時の備えに。

そのうえで、従業員への還元はとても大切。
物心の両面で大家族を報いることは経営者の使命だと思う。

でもそこはバランスをよく考えてな。

昔、ロサンゼルスタイムズに負けないくらい給料を出したいと言って、人事コンサルタントにアドバイスされたことがある。

「その気持ちを大切に。でもバランスがとても大切。まず業界の1割、2割多く出すことでも十分ではないか。それ以上奮発することは経営のバランスを崩す」

その時は正直「コイツにワシの気持ちはわからん」と失望したけど、あれから10年以上経って、世の中が目まぐるしく変わって、LAタイムズや主要メディアが傾いて、また事業を当時より緻密に経営をするようになって、少しその意味がわかるようになってきた。

うまく言えんが、できるだけ給料を出して、物心で大家族(社員やその家族)を幸せにするのは大切なことだし、経営者の使命だ。

ただそのバランスが重要。

あとで下げる必要はないか。給料を下げるのと降格は滅多なことがない限りしてはならない。オレはその失敗をして人を傷つけてきたし、自分を斬りつけてきた。

それと経営のダムを作れているか。

職務と職級の要件が明確で、その使命を満たし続けられる人事システムになっているか。常に向上心と危機感を持ち続けられる環境が必要。人はつい馴れてしまうし、楽な方に流れるのが常。。。キリがないなあ。

また酒飲んだ時に続きは話そうw」

送ったあとで読んでみてチグハグでまとまりがない。

そうだ。言いたかったのは、経営者の覚悟。。。

今の給料もインセンティブも大切だけど、もっともっと大事なのは雇用を守り続けること。その社員や家族が安心して老後を迎えられるよう、雨の時も、嵐の時も、病苦に見舞われても、カラ手形をつかまされても、経営が行き詰まることがあっても、何十年、気の遠くなるような覚悟を持って、支えてくれるメンバーの生活を守り続けることだ。

それは自分にも言っている。それがオーナー経営者の覚悟だ。