最高の一週間

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目が回るくらい慌ただしい金曜日。

月末からのアジア出張に備えて、中国のビザ&パスポートセンターに行ってきた。

厚いガラスの壁で隔てられた窓口。カウンターの向こうには、僕より2まわりは若い感じの細身の女性、怒るために生まれてきた戦闘型アンドロイドかと思うくらい、厳しく、激しく、機械的に、提出書類の細かい文言について指示する。

「この文章でどうして通じないの?同じ意味じゃない?」

「言った通りに書きなさい!(ピシャリ)」

(繰り返し)

短気を起こして出張に行けなくなっても困るから努めて穏やかに指示に従った。

今週は、こういう小粒の「トホホ」から、隕石みたいな「がーんっ!!」まで、盛りだくさんの一週間だった。

集中する時には集中するもんだ。感心するくらい。

と、オフィスに帰ったら、労働局から一通の手紙。

「(もういっちょ来るか)?」

深呼吸して開封する。

「!!!!!!!!」

あるメンバーのアメリカでの滞在延長(ほぼ永住権が確定)をようやく認可する手紙だった。

僕ら外国に暮らす人間は必ず通る道なんだけど、彼の場合は何度も書類を突っ返されて、3じゃなくって5度目の正直。

僕自身も若い頃、ビザのことでは、将来の確からしさが持てない不安や苛立ちを身にしみて感じた。いつも雨雲が頭のすぐ上に垂れ込めるあの感じ。ようやく彼がそんな苦しみから解放される。

終わり良ければすべて良し。

オセロゲームの最後に置いた1枚の白が、すべての黒を一瞬で白にひっくり返したみたい。
残念な出来事もきれいさっぱり吹っ切れ、最高の一週間に変えてくれた。

Thank God, It’s Friday!