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ライトハウス会長・込山洋一
1965年生まれ。国立弓削商船高等専門学校 航海学科卒。1986年、国交省航海訓練所の練習船(日本丸、大成丸)での1年間の航海実習で、ロサンゼルスの青空と自由闊達な風土に魅了され、卒業と同時に渡米。学習塾経営を経て、1989年、日本語情報誌ライトハウスを創刊。2016年、ビジネス・ブレークスルー大学大学院(BBT大学院)経営管理修士課程を修了。

ルート66を走る(その1)

11月6日午後6時10分。東に1300キロ、ニューメキシコ州のアルバカーキに向けて、アムトラックはとっぷり日が暮れたロサンゼルスを出発した。
車窓をオレンジ色の街灯がゆっくり流れる。
今週は休暇をとって、自転車の相棒H氏と、アルバカーキを起点にアリゾナ州フラッグスタッフまで約500キロの道のりを、ルート66に沿って自転車で走る計画。
大陸を横断するルート66(国道66号線/3755キロ)は、中東部のイリノイ州シカゴと、西部のカリフォルニア州サンタモニカを結び、アメリカ西部の発展を促進した重要な国道だ。
何年掛かるかわからないけど、このアメリカ横断ルートとアメリカ縦断ルート(カナダのバンクーバーからメキシコ国境)を、無理せず無茶せずぼちぼちと自転車で走破しようと企んでいる。
それにしても今回の道中は、最低気温がほぼ5℃以下、とくにフラッグスタッフは0〜1℃だから冷蔵庫並みの寒さとの勝負。
とりあえず軽くてかさばらないユニクロのダウンやヒートテックをリュックにまとめて詰め込んだ。
がんばれユニクロ!いや、がんばるのはオレか。。

11 12, 2016

カリフォルニア中部自転車旅

レイバーデイの連休はカリフォルニア中部を仲間と自転車で走った。
初日はサンタバーバラの北にあるゴーダまで車で移動して、そこからは自転車で西海岸に沿って1号線を北上。カーメルに1泊した後、モントレーを経由して内陸に切り込み、ブドウ畑の真ん中を南下してキングシティで宿泊。3日目は4回路線バスを乗り継ぎ、終点のハーストキャッスルからゴーダまでを再び自転車で走った。カリフォルニア州の真ん中をぐるっと1周。
途中北風に吹き飛ばされそうになったり、悪路にタイヤごと破裂したり、自動車の幅寄せにヒヤリとすることもあったけど、3日間で全行程180マイル(288キロ)、高低差ビル800階分の自転車旅は感動と発見の連続だった。
コース全体がワインの産地なので、毎晩ローカルワインで1日の疲れを癒し、日中もワイナリーに寄り道してテイスティングに舌鼓を打った。
グーグルマップの示す(目的地までの)自転車推奨コースはまだまだ発展途上で、私有地を突っ切ったり、走行不可能なトレイルだったりするので、鵜呑みにしてはならないことを知った。それでも事前の計画段階での確認さえ怠らなければ、とても頼りになるのも事実。今後も欠かせないツールだ。
休日の酷暑の日に、手作業で畑仕事をする大勢のメキシコ人の存在にふれた時には、食物への感謝を思い、決して食事を残したり捨てるまいと決意した。
3日目のハーストキャッスルへの路線バスでは、僕らが北にルートを取ることを知った年配バイカーと運転手から「向かい風を厭わないのかい!」と大笑いされた。それもそのはずで強烈な北からの向かい風に、全身を使ってこいでも身体がなかなか前に進まない。隣を見たら、同じ方向に飛ぶ鳥が静止していた。
息を飲む大自然の数々は写真に任せよう。
走っていた時にはあんなにしんどかったのに、旅を終えるともう次の旅に気持ちが行っている。旅先のワイナリーから送ったワインを飲みながら、グーグルマップで次のルートを思案する時間もまた豊かで楽しい。

09 19, 2016

縁あってシアトル

9月の土曜日。シアトル支局では初めてのセミナー開催の立会いに来ている。
シアトルはロサンゼルスと比べてコンパクトな日系社会だけど、その分みんなが協力し合い、人と人が近い。そしてあたたかい。これはアメリカ人もアジア人も同様。親しい人も初めての人も笑顔で迎えてくれる。
縁あってシアトルの会社を引き継いでから間もなく4年。水と緑が豊かで、人の情が厚いこの街がますます好きになっていく。

09 19, 2016

土俵の真ん中で相撲をとる

今週の社内勉強会のテーマは「土俵の真ん中で相撲をとる」。稲盛和夫さんの言葉で、常に土俵の真ん中を土俵際だと思って、一歩も引けないという気持ちで仕事にあたることだ。

例えば、納期の何日も前に完成日を設定して、これを土俵際と思って渾身の力を振り絞ってその期日を守ることもそうだ。

納期はもちろん、業務改善や商品開発、販路開拓など、緊急じゃないけど重要な案件も同様で、自分で厳しい“納期”を設定しないといつまでも先延ばしになる。

言葉を換えると、追われて仕事をするのではなく、常に自分で仕事をハンドルするということだ。追われてする仕事はミスも出るし創意工夫もない。そんな仕事に気づきも成長もない。

世の中には、自分でハンドルできることとできないことしかないのだから、少なくとも自分でハンドルできることは、自分に恥じないレベルの仕事を常にやり切ること。

全力は当たり前。目の前のことだけでなく、中長期でも自らを俯瞰して、常に土俵際のつもりで人生や仕事に向き合おう。

そんな話をした。

最近やや追われ気味の自分への反省を込めながら。。

09 08, 2016

人生に前向きになれない時

日本から帰ってきて明日で一週間。
毎朝欠かさずに自転車とジムと水泳で汗を流すことで心身のキレが戻ってきた。

最近、友人のドクターの相談を受けた。
数十年来のつきあいの彼は、患者の信頼も厚く、ローカルではもっとも繁盛しているクリニックの経営者だ。少し繊細なところがあるけど、頭脳明晰で人柄も温厚。それが近頃元気がない。

「人生に対して前向きになれない。 どうしたらいいのだろう」

的確なアドバイスも魔法の言葉も持ち合わせていないけど、感謝と謙虚さを持つことから始めてみたらと伝えた。

僕は悲しい時や何をやってもうまくいかない時には、身の回りの感謝を数えるようにしている。

大切な人たちが今日も生きていることは当たり前ではない。僕が世界のどこにいてもメンバーが働いてくれていることも、お客さんが毎月お金を払ってくれることも当たり前ではない。読者がライトハウスを読んでくれることも、学生が今年も研修にたくさん参加してくれることもそうだ。

感謝を想うと、自分自身が奇跡の集積の中で生かされていることに気づく。そうすると大抵のことはなんということはない。また新たな力が湧いてくる。

才能や運だって預かりモノだ。 僕は粘り強さ以外の才能はないけど、健康と人と運にめっぽう恵まれてきた。でもそれを当然と勘違いした瞬間失うこともわかっている。自分以外の誰かのために与えてもらったギフトを、誰かのために費やすことで、また次のギフトが与えられるのだと思う。そんなふうにこの歳になって考えられるようになってきた。

彼に読んでもらうための本を本棚から出してカバンに入れた。

稲盛和夫さんの「生き方」。

僕の甘っちょろい考え方や生き方を何度となく矯正してくれた大切な本だ。

08 02, 2016

目指せジャックの豆の木

日本出張から帰ってきて2日目。午前2時にぱっちりと目が覚めた。

今日はライトハウスのグループ全体の下半期のキックオフ。

毎回スピーチは一週間くらい前から当日にかけて、伝えるべきことを固めていくのだけど、今回は一言で言ったら「感謝と労い」に尽きるなあと暗闇の天井に想う。

すべての業界がそうであるように、市場環境のネガティブな要因をあげたらいくらでも出てくるけど、各事業部、各個人が、
一切の言い訳をせず、常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて、素直な心で頑張り抜いてくれた半年だった。

アスファルトの隙間にひっそり咲く花もあるけれど、花と見せかけてアスファルトを打ち砕き、モリモリ天まで突き抜けて、ジャック顔負けの大木になってやるのだと拳を固めたら、すっかり眠れなくなってしまった。

07 29, 2016

ジャカランダの季節

小雨がちらつく土曜日のロサンゼルス。

今日は朝から帰国子女のための教育セミナー、午後からは日本の医療・介護セミナーとイベント続き。

直前まで集客に気を揉んだけど、蓋を開けたらどちらも満員御礼でひと安心。

ライトハウスは、日本から様々な分野のエキスパートをお招きして、最新の日本の事情を伝えていただくことで、海外在住者の情報ギャップを埋めることにも努めている。

それらの情報によって、どこかの誰かの人生の選択肢が増えるかもしれないし、別の誰かの回り道やリスクが避けられるかもしれない。

そこに僕らのモチベーションがある。

さて、街並みをジャカランダが薄紫色で彩り始めたと思ったらもう5月だ。

サマータイムで少しずつ日が長くなったおかげで、出社前・退社後の時間の使い方にも幅が広がる。僕はこの季節が好きだ。

メンバーの多くは早朝にジムに通ったり、サーフィンをしたり。退社後にゴルフをハーフラウンドするグループもある。慌ただしく市民大学に急ぐ者もいれば、ヨガやダンスのクラスを楽しむ者、スタバで最新技術の習得に取り組む者もいる。

朝型の僕は、自分でコントロールできる出社前の時間を大切にしている。

仕事の予習復習を済ませたらジムで汗を流し、自転車で山を往復し、まだ冷たいプールで身を引き締めてから出社する。

通勤ルートも工夫して、ちょっと遠回りして、海が眺められるルートや森を抜けるルートのドライブを楽しむ。日常を最短とか最速ばかりで埋めてはつまらないから。

そうそう、ちょっと先の話だけど、自転車でアメリカ縦断を計画している。飛行機でも車でもなく、自分の足でアメリカの広さを確かめたいのだ。

すでにサンフランシスコからメキシコ国境(1040Km)は走破したので、残りはカナダ国境からサンフランシスコまで(1874Km)。

グーグルマップを眺めながら、ルート、時期、気候、気象、日照時間、装備、水や食料の補給場所、宿の有無、ネットや充電環境等を勘案しながら計画を立てる。

そんな時間も旅の一部。次の計画がある限り人生はずっと旅になる。

05 07, 2016

次の一歩

先週は2回、日本の大学とLA(って、この会長室だけど)をスカイプで繋いで、学生たちに講義をさせてもらった。

実際にそこにはいないから、教室の空気や体温が伝わってこない分、少し難易度が高いけど、毎回イマジネーションを働かせて話すようにしている。

それでも通信の発達のおかげで、こうして世界中のどこにいても、講義をしたり、受けることが可能になった。

僕自身、今春卒業したオンラインのMBAで学んだ理由のひとつは、最先端の学びの場で、オンラインの可能性を体感しておきたかったからだ。今や通信技術で大抵のことができるし、教育の分野においては、オンラインの方が優れている部分もある。

僕が人生を費やして取り組んでいることのひとつが、

「日本の若者に、多様なロールモデル(多様な価値観)を提供すること」だ。

世の中には、人の数だけ尊く多様な生き方があって、とりわけ日本の若者が、ふだん接することができない海外で、言葉や文化の壁を越えて、熱く逞しく生きている日本人の生き様に触れさせることで、人生や未来に対して前向きになってもらいたいと願っている。「自分にだってできるかもしれない」と。

そんな思いを持って、ライトハウスは、2000年から日本の大学や専門学校を通して、日本の若者に海外研修を提供している。パートナーやメンバーに恵まれ、ようやく年間に千名を超える学生を預かるようになったけど、研修そのものは「手段」であって、実現したいことは、若者の動機付けや視野を広げることだから、オンラインを含めたテクノロジー(あまり強くないけど)を駆使して、もっともっと多くの若者に気づきを提供したいと思っている。そう、一年間に何十万人の若者に届けるくらいに。

これを読んでくれている皆さん、(すでに大勢の方が協力してくださっていますが) そんな夢の実現に、将来どこかで力になっていただけたらうれしいです。一人でも多くの若者が勇気をもって次の一歩を踏み出せるように。

*ライトハウスの教育事業(LCE)のミッション・ステートメント

若者が、自分らしい「生き方」「働き方」を見出すキッカケがつかめるよう「自分ひとりでは体験できない機会」の提供者として、世界中で挑戦する人・企業と出会い、多様な価値観に触れ、感じる場をつくることで新しい可能性を自覚し、勇気を持って、次の一歩を踏み出すことを応援する。

04 27, 2016

大人の遠足(船釣り編)

この週末は、社長の植野、編集の三木、そして(なぜか)教育の古茂田と僕で、レドンドビーチの釣り船に体験取材に集結した。

ざっくり“大人の遠足”と呼んでいるけど、 自転車でも登山でもキャンプでも、 大の大人が日常から解放されて、自然の中でワイワイやるのは楽しいものだ。

が・・・、毎回そうとは限らない。

この日は朝から海が荒れていて、船が港を出た途端に上下左右に揺れまくり。出港前は威勢の良かった仲間たちも花が萎れるように次々とダウン。最後まで平気な顔で、 「水平線を眺めていたら酔わないから」なんて言っていた僕までがあろうことか、しまいには海に向かってゲーゲーする始末。面目まるつぶれである。

それでも竿を垂らせば、次から次へと魚が釣れる。みな、遠のく意識と、胃袋の底を海が突き上げるのに堪えながら、魚を釣り上げては、カメラを向けると撮影用の笑みを浮かべた(釣果はごらんのとおり)。

下船後は恒例の反省会(飲み会)もなくこの日ばかりは静かに解散。

いつもよりおとなしい夜、誰からともなく互いに“遠足”の写真を送り合った。

その中には、 船底にへばる互いの写真や、美味そうな煮付けや塩焼きの写真があった。(誰にも見せられない僕がへばった写真は、翌日のうちに社内であっさり共有された)

そんな情けない挑戦だったけど、写真を眺めているうちにまた行きたくなった。今度は海がなるべく穏やかな日曜日に。

* この日の敗戦模様は植野がレポートします。ライトハウス(LA版)の6月1日号をお楽しみに!(電子版でもご覧いただけます)

04 25, 2016

もうダメだというときが仕事のはじまり

ライトハウスでは毎週水曜日の朝、西海岸の全支局をスカイプでつないで、稲盛和夫さんの語録を教材に勉強会をやっている。
ひとつのテーマについて2回。最初の週は部署横断のグループで、翌週は部署ごとのグループで、8時半から20分間議論して残りの10分を発表にあてる。
昨日のテーマは「もうダメだというときが仕事の始まり」。
僕はこの言葉が大好きだ。
ピンチや八方塞がりの時、この言葉が条件反射的に耳の奥で響き、臆病な僕を鼓舞してくれる。
解説文を引用しよう。
「ものごとを成し遂げていくもとは、才能や能力というより、その人の持っている熱意や情熱、さらには執念です。すっぽんのように食らいついたら離れないというものでなければなりません。もうダメだ、というときが本当の仕事のはじまりなのです。強い熱意や情熱があれば、寝ても覚めても四六時中そのことを考え続けることができます。それによって願望は潜在意識へ浸透していき、自分でも気づかないうちに、その願望を実現する方向へと身体が動いていって、成功へと導かれるのです。すばらしい仕事を成し遂げるには、燃えるような熱意、情熱をもって最後まで諦めずに粘りぬくことが必要です。」
手足を使って頑張ることは誰だってやっている。脳みそに汗をかくくらい頑張ることも多くの人はやっている。でもそれだけじゃ足りない。
熱意、情熱、執念、さらに、もうダメのその先の未来(約束のない未来)を信じきる力が大切なのだと思う。自分の未来を自分自身が信じなくして誰が信じてくれるだろう。絶対に乗り越えられる、絶対にその答えはある。
もうダメだというときが仕事(人生)の始まり、だ。

04 07, 2016