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込山洋一

土俵の真ん中で相撲をとる

今週の社内勉強会のテーマは「土俵の真ん中で相撲をとる」。稲盛和夫さんの言葉で、常に土俵の真ん中を土俵際だと思って、一歩も引けないという気持ちで仕事にあたることだ。

例えば、納期の何日も前に完成日を設定して、これを土俵際と思って渾身の力を振り絞ってその期日を守ることもそうだ。

納期はもちろん、業務改善や商品開発、販路開拓など、緊急じゃないけど重要な案件も同様で、自分で厳しい“納期”を設定しないといつまでも先延ばしになる。

言葉を換えると、追われて仕事をするのではなく、常に自分で仕事をハンドルするということだ。追われてする仕事はミスも出るし創意工夫もない。そんな仕事に気づきも成長もない。

世の中には、自分でハンドルできることとできないことしかないのだから、少なくとも自分でハンドルできることは、自分に恥じないレベルの仕事を常にやり切ること。

全力は当たり前。目の前のことだけでなく、中長期でも自らを俯瞰して、常に土俵際のつもりで人生や仕事に向き合おう。

そんな話をした。

最近やや追われ気味の自分への反省を込めながら。。

09 08, 2016

人生に前向きになれない時

日本から帰ってきて明日で一週間。
毎朝欠かさずに自転車とジムと水泳で汗を流すことで心身のキレが戻ってきた。

最近、友人のドクターの相談を受けた。
数十年来のつきあいの彼は、患者の信頼も厚く、ローカルではもっとも繁盛しているクリニックの経営者だ。少し繊細なところがあるけど、頭脳明晰で人柄も温厚。それが近頃元気がない。

「人生に対して前向きになれない。 どうしたらいいのだろう」

的確なアドバイスも魔法の言葉も持ち合わせていないけど、感謝と謙虚さを持つことから始めてみたらと伝えた。

僕は悲しい時や何をやってもうまくいかない時には、身の回りの感謝を数えるようにしている。

大切な人たちが今日も生きていることは当たり前ではない。僕が世界のどこにいてもメンバーが働いてくれていることも、お客さんが毎月お金を払ってくれることも当たり前ではない。読者がライトハウスを読んでくれることも、学生が今年も研修にたくさん参加してくれることもそうだ。

感謝を想うと、自分自身が奇跡の集積の中で生かされていることに気づく。そうすると大抵のことはなんということはない。また新たな力が湧いてくる。

才能や運だって預かりモノだ。 僕は粘り強さ以外の才能はないけど、健康と人と運にめっぽう恵まれてきた。でもそれを当然と勘違いした瞬間失うこともわかっている。自分以外の誰かのために与えてもらったギフトを、誰かのために費やすことで、また次のギフトが与えられるのだと思う。そんなふうにこの歳になって考えられるようになってきた。

彼に読んでもらうための本を本棚から出してカバンに入れた。

稲盛和夫さんの「生き方」。

僕の甘っちょろい考え方や生き方を何度となく矯正してくれた大切な本だ。

08 02, 2016

目指せジャックの豆の木

日本出張から帰ってきて2日目。午前2時にぱっちりと目が覚めた。

今日はライトハウスのグループ全体の下半期のキックオフ。

毎回スピーチは一週間くらい前から当日にかけて、伝えるべきことを固めていくのだけど、今回は一言で言ったら「感謝と労い」に尽きるなあと暗闇の天井に想う。

すべての業界がそうであるように、市場環境のネガティブな要因をあげたらいくらでも出てくるけど、各事業部、各個人が、
一切の言い訳をせず、常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて、素直な心で頑張り抜いてくれた半年だった。

アスファルトの隙間にひっそり咲く花もあるけれど、花と見せかけてアスファルトを打ち砕き、モリモリ天まで突き抜けて、ジャック顔負けの大木になってやるのだと拳を固めたら、すっかり眠れなくなってしまった。

07 29, 2016

ジャカランダの季節

小雨がちらつく土曜日のロサンゼルス。

今日は朝から帰国子女のための教育セミナー、午後からは日本の医療・介護セミナーとイベント続き。

直前まで集客に気を揉んだけど、蓋を開けたらどちらも満員御礼でひと安心。

ライトハウスは、日本から様々な分野のエキスパートをお招きして、最新の日本の事情を伝えていただくことで、海外在住者の情報ギャップを埋めることにも努めている。

それらの情報によって、どこかの誰かの人生の選択肢が増えるかもしれないし、別の誰かの回り道やリスクが避けられるかもしれない。

そこに僕らのモチベーションがある。

さて、街並みをジャカランダが薄紫色で彩り始めたと思ったらもう5月だ。

サマータイムで少しずつ日が長くなったおかげで、出社前・退社後の時間の使い方にも幅が広がる。僕はこの季節が好きだ。

メンバーの多くは早朝にジムに通ったり、サーフィンをしたり。退社後にゴルフをハーフラウンドするグループもある。慌ただしく市民大学に急ぐ者もいれば、ヨガやダンスのクラスを楽しむ者、スタバで最新技術の習得に取り組む者もいる。

朝型の僕は、自分でコントロールできる出社前の時間を大切にしている。

仕事の予習復習を済ませたらジムで汗を流し、自転車で山を往復し、まだ冷たいプールで身を引き締めてから出社する。

通勤ルートも工夫して、ちょっと遠回りして、海が眺められるルートや森を抜けるルートのドライブを楽しむ。日常を最短とか最速ばかりで埋めてはつまらないから。

そうそう、ちょっと先の話だけど、自転車でアメリカ縦断を計画している。飛行機でも車でもなく、自分の足でアメリカの広さを確かめたいのだ。

すでにサンフランシスコからメキシコ国境(1040Km)は走破したので、残りはカナダ国境からサンフランシスコまで(1874Km)。

グーグルマップを眺めながら、ルート、時期、気候、気象、日照時間、装備、水や食料の補給場所、宿の有無、ネットや充電環境等を勘案しながら計画を立てる。

そんな時間も旅の一部。次の計画がある限り人生はずっと旅になる。

05 07, 2016

次の一歩

先週は2回、日本の大学とLA(って、この会長室だけど)をスカイプで繋いで、学生たちに講義をさせてもらった。

実際にそこにはいないから、教室の空気や体温が伝わってこない分、少し難易度が高いけど、毎回イマジネーションを働かせて話すようにしている。

それでも通信の発達のおかげで、こうして世界中のどこにいても、講義をしたり、受けることが可能になった。

僕自身、今春卒業したオンラインのMBAで学んだ理由のひとつは、最先端の学びの場で、オンラインの可能性を体感しておきたかったからだ。今や通信技術で大抵のことができるし、教育の分野においては、オンラインの方が優れている部分もある。

僕が人生を費やして取り組んでいることのひとつが、

「日本の若者に、多様なロールモデル(多様な価値観)を提供すること」だ。

世の中には、人の数だけ尊く多様な生き方があって、とりわけ日本の若者が、ふだん接することができない海外で、言葉や文化の壁を越えて、熱く逞しく生きている日本人の生き様に触れさせることで、人生や未来に対して前向きになってもらいたいと願っている。「自分にだってできるかもしれない」と。

そんな思いを持って、ライトハウスは、2000年から日本の大学や専門学校を通して、日本の若者に海外研修を提供している。パートナーやメンバーに恵まれ、ようやく年間に千名を超える学生を預かるようになったけど、研修そのものは「手段」であって、実現したいことは、若者の動機付けや視野を広げることだから、オンラインを含めたテクノロジー(あまり強くないけど)を駆使して、もっともっと多くの若者に気づきを提供したいと思っている。そう、一年間に何十万人の若者に届けるくらいに。

これを読んでくれている皆さん、(すでに大勢の方が協力してくださっていますが) そんな夢の実現に、将来どこかで力になっていただけたらうれしいです。一人でも多くの若者が勇気をもって次の一歩を踏み出せるように。

*ライトハウスの教育事業(LCE)のミッション・ステートメント

若者が、自分らしい「生き方」「働き方」を見出すキッカケがつかめるよう「自分ひとりでは体験できない機会」の提供者として、世界中で挑戦する人・企業と出会い、多様な価値観に触れ、感じる場をつくることで新しい可能性を自覚し、勇気を持って、次の一歩を踏み出すことを応援する。

04 27, 2016

大人の遠足(船釣り編)

この週末は、社長の植野、編集の三木、そして(なぜか)教育の古茂田と僕で、レドンドビーチの釣り船に体験取材に集結した。

ざっくり“大人の遠足”と呼んでいるけど、 自転車でも登山でもキャンプでも、 大の大人が日常から解放されて、自然の中でワイワイやるのは楽しいものだ。

が・・・、毎回そうとは限らない。

この日は朝から海が荒れていて、船が港を出た途端に上下左右に揺れまくり。出港前は威勢の良かった仲間たちも花が萎れるように次々とダウン。最後まで平気な顔で、 「水平線を眺めていたら酔わないから」なんて言っていた僕までがあろうことか、しまいには海に向かってゲーゲーする始末。面目まるつぶれである。

それでも竿を垂らせば、次から次へと魚が釣れる。みな、遠のく意識と、胃袋の底を海が突き上げるのに堪えながら、魚を釣り上げては、カメラを向けると撮影用の笑みを浮かべた(釣果はごらんのとおり)。

下船後は恒例の反省会(飲み会)もなくこの日ばかりは静かに解散。

いつもよりおとなしい夜、誰からともなく互いに“遠足”の写真を送り合った。

その中には、 船底にへばる互いの写真や、美味そうな煮付けや塩焼きの写真があった。(誰にも見せられない僕がへばった写真は、翌日のうちに社内であっさり共有された)

そんな情けない挑戦だったけど、写真を眺めているうちにまた行きたくなった。今度は海がなるべく穏やかな日曜日に。

* この日の敗戦模様は植野がレポートします。ライトハウス(LA版)の6月1日号をお楽しみに!(電子版でもご覧いただけます)

04 25, 2016

もうダメだというときが仕事のはじまり

ライトハウスでは毎週水曜日の朝、西海岸の全支局をスカイプでつないで、稲盛和夫さんの語録を教材に勉強会をやっている。
ひとつのテーマについて2回。最初の週は部署横断のグループで、翌週は部署ごとのグループで、8時半から20分間議論して残りの10分を発表にあてる。
昨日のテーマは「もうダメだというときが仕事の始まり」。
僕はこの言葉が大好きだ。
ピンチや八方塞がりの時、この言葉が条件反射的に耳の奥で響き、臆病な僕を鼓舞してくれる。
解説文を引用しよう。
「ものごとを成し遂げていくもとは、才能や能力というより、その人の持っている熱意や情熱、さらには執念です。すっぽんのように食らいついたら離れないというものでなければなりません。もうダメだ、というときが本当の仕事のはじまりなのです。強い熱意や情熱があれば、寝ても覚めても四六時中そのことを考え続けることができます。それによって願望は潜在意識へ浸透していき、自分でも気づかないうちに、その願望を実現する方向へと身体が動いていって、成功へと導かれるのです。すばらしい仕事を成し遂げるには、燃えるような熱意、情熱をもって最後まで諦めずに粘りぬくことが必要です。」
手足を使って頑張ることは誰だってやっている。脳みそに汗をかくくらい頑張ることも多くの人はやっている。でもそれだけじゃ足りない。
熱意、情熱、執念、さらに、もうダメのその先の未来(約束のない未来)を信じきる力が大切なのだと思う。自分の未来を自分自身が信じなくして誰が信じてくれるだろう。絶対に乗り越えられる、絶対にその答えはある。
もうダメだというときが仕事(人生)の始まり、だ。

04 07, 2016

学ぶことは楽しい

3月27日。1ヶ月の日本出張を終えて、ロサンゼルスに帰る機中にいる。

日本では連日クライアントとの面談や、新しい事業の仕込みに日本全国を奔走する日々であっという間の1ヶ月だった。

そんな中、昨日はBBT大学大学院の経営管理修士の学位授与式だった。

48歳でMBAに進んだ動機は、50歳からのゴールデンタイムに経営者として最高のパフォーマンスを発揮するためであり、優秀な幹部たちが思う存分暴れるのを支えられる見識を身につけるためだった。

2年間で3000時間。生まれてこんなに勉強をしたことがないというくらい勉強した。 僕は人一倍飲み込みが遅く、記憶容量も小さいので、 人の何倍も努力しないと頭に入らない。まるでF1レースにママチャリで参戦しているようだった。

それでもBBTのエアキャンパスは僕に向いていて、講義はすべてオンデマンドだから、わからないところは理解できるまで(気兼ねなく)何回でも繰り返し視聴したし、24時間世界中のクラスメイトとオンライン上で交わす議論が、学びをさらに深めてくれた。

また学長の大前研一さんが集めた日本選抜級の教授陣の講義を、自宅の書斎やオフィス、バスタブやベッドの中、通勤の車中でも聴くことができたのも有り難かった。

在学中心掛けたのは、勉強と仕事(経営)を別々に考えるのではなく、すべて日々の事業や未来の構想と結びつけることだった。学びを余すところなく実践に落とし込むことができたし、自然と実践は血肉になって身についた。

それに加えて、日本出張時に会いたい教授には積極的にコンタクトして会いに行ったし、クラスメイトとは時間の許す限り会って親交を深め、時にはシンガポールやインドにも遠征した。

今期の経営学研究科の修了生は61名(うち同期28名)。年齢は29歳から57歳、平均年齢は41歳。多種多様な分野で活躍する幅広い世代の仲間が、同志として、ライバルとして、互いが互いのブレインとして生涯にわたって研鑽を積む。ここで得た仲間たちは一生の宝だ。ずっと大切にしたいし、自分自身がみんなに貢献できる存在でありたいと思う。

帰国後はこの2年間駆け足で学んできた過去の講義や課題図書を、3年くらい掛けておさらいしようと思う。

学ぶことは楽しい。一生学び続けてやりたいことは全部やるのだ。

03 27, 2016

50歳の息子

日本出張の合間、ほんの12時間の滞在だったけど、高松でのミーティングの後、弟と実家に一泊した。

実家では、母親はテーブルに乗り切らないほど料理をこしらえて待っていた。

元気な顔を見せることもそうだけど、今回は運転が怪しくなってきた母親に、運転を“卒業”してもらうよう説得することも目的だった。

個人差はあるけど、73歳の母親の運転(運動神経)は圧倒的絶対的に信頼できない。本人はもちろんだけど、他人様を巻き込むような事故を起こしてからでは取り返しがつかない。

とくに日本では狭い道路に、トラックも自動車もバイクも自転車もいっしょに走っているのだ。そしてそのすぐ脇を歩行者が歩く。

そうでなくても制限速度を大幅に下回る速度で走る軽自動車、(あろうことか)追い越し車線をふらふら走る自転車、今回も地方都市で高齢者の目を覆うような行動を目の当たりにした。近頃は、高齢者の高速道路の逆走が巻き起こす事故も珍しくない。

そんなことで、母親に命を大切にして欲しいこと、他人様を巻き込むことは許されないこと、さらにはその決断は後世に語り継がれるべき勇断であること(ココにとくに響いた)、とにかく言葉を尽くして説得した。

その甲斐あって、来月の車検のタイミングで自動車を手放すことと、電動アシスト自転車をプレゼントすることで気持ち良く受け入れてくれた。 必然性というより気持ちを汲んでくれたのだろう。

翌朝、母親の気持ちが変わってないことを確認して、その場でヤマハの最新のモデルを注文した。

遠足のような弁当を持たされ、玄関に立つと靴がきれいに磨かれていた。50歳になっても息子は息子だ。

03 10, 2016

仕事納めの日に

今日はライトハウスの仕事納め。オフィスはいつもよりゆっくり空気が流れている。

明日からの年末年始は卒業研究のために勉強の日々。といっても、僕にとっては過去のインタビューや資料と睨めっこしながら、海外在住者の困りごとを分析して、誌面や事業に反映させるという本業でもあるのでとても楽しい時間だ。
来年は海外に暮らす方たちが、人生の大切な決断をする時の判断材料となる情報をこれまで以上に発信する予定だ。将来の不安やリスク、後悔がそれによってほんの少しでも軽くなったら情報誌の作り手としてこれ以上うれしことない。
今年も一年ありがとうございました。
2016年もライトハウスをどうぞよろしくお願いします。
笑顔で元気出してまいりましょう!
(写真は会社のクリスマス会より)

12 29, 2015