歌う30年
- 2009.01.05
- 日記

あと約11時間で仕事始め。メンバーの顔を見るのが待ち遠しい。
日本への帰国組も昨日今日で帰ってきているはずだ。しっかり充電してきただろうか。
ワインを一杯飲んで、少し良い気分で書斎でひとり、年末年始に少しずつ整理できてきた今年の構想を帳面にまとめていたら、親父の部屋の前を通る娘が「おじいちゃん、大っきい声で歌ってるね」と愉快そうに知らせた。
たまたま昨日ブックオフで発掘した「昭和の演歌シリーズ」(ひとけた、20年代、30年代)を親父に贈り、いっしょにCDプレーヤーの使い方を伝授したので、さっそく大音響(やや耳が遠い)で聴きながら歌っているらしい。
こんなことならもっと早くしてあげられたらと悔やまれる。ボクはいつも大切なことが遅い。
娘の話を聞いて、ボクが中学生だったある日を思い出した。
お古だけど、貧しい我が家には不釣り合いなローディ(日立)のステレオがボクの部屋にあって、誰もいない昼間にヘッドフォンをしたボクは(カギをかけて)チューリップのLPを聴きながら張り裂けんばかりの大声で歌っていた。
音楽の方はヘッドフォンで聴いているから、外に響くのは当然ボクの変声期前後のヘンテコなガナリ声だ。
ヘッドフォンの大音響をかき分けて、激しいドアをノックする音が飛び込む。
ハッと気づいてドアを開けると、困ったような照れくさいような複雑な表情の親父が立っていた。船乗りだった親父が休暇で帰ってきたのだ。
無骨な親父と甘え下手な息子は、何とも気まずいような照れくさい空気に包まれてしまった。ボクはきっと不機嫌な顔でやり過ごしたのだと思う。
あれから30年。
ボクが親父の歳になった。