クリスマスの風景
- 2008.12.15
- 日記

12月も中旬の週末の夜。
ボクが立てたクリスマスツリーに子どもたちがオーナメントの飾り付けをしている。会社のクリスマスカード同様、例年より2週間遅れだけど(!)
多くのご近所もこの数週間で思い思いの飾り付けが出揃い、会社からの帰り道を和ませてくれる。
クリスマスと言えばサンタクロース。
ボクの幼少期の昭和40年代前半にも、サンタがプレゼントを届けてくれる習慣は四国にもあった。フィンランドから遠く瀬戸内海を越えてありがたいことである。
サンタを自分の目で確かめたかったボクだけど、母親の「見たら目が潰れるで。毎年たくさんの子どもの目がそれで潰れとる」という脅しにビビりまくって、ついぞこの目で見ることはできなかった。
煙突はなかったけど、我が家には3回もサンタが来てくれた。
1回はオセロゲーム。これは今も感謝している。
あとの2回は本。
それもキュリー夫人とリンカーン大統領の自伝。
弟が野球盤のとき、脅してトレードしそうになった。
サンタはボクに化学者か政治家になってほしかったんだろうか。せめて秀吉とか、サザエさんにしてほしかった。
それから紆余曲折、30年くらいしてボクにプレゼントをくれたサンタ夫妻は離婚してしまったけど、夫人の方は数年前に再婚して近頃は家庭菜園に勤しんでいるらしい。
昨日の朝早く「アンタの会社、不況で潰れてないんな」とサンタ夫人が電話をくれた。アメリカが不景気だからライトハウスも倒産すると思ったらしい。想像が膨らんでずいぶん心配したのだろう。それにしても直球。
「ありがとう。こっちもすごい不景気やけど、うちは恵まれとる。よう伸びとるで」
「伸びとる」は大袈裟だけどサンタ夫人を心配性だから言葉を選んだ。
好き勝手で振り回されてばかりに思えることもあった親兄弟だけど、目を瞑って思い返したら、ボクが今に至る道を応援し続けてくれた。生んでくれて、荒っぽいけど育ててくれて、不器用だけど支えてくれて。感謝を忘れがちになる自分をすこしばかり恥じた。ボクはつい不足を思うところを改めねばならない。
経営者になったボクだけど、リンカーンとキュリー夫人、ちょっと気になってきた。
あの時は挿絵しか見なかったけど、そろそろサンタの秘めたる真意を探求するために、この冬休み、読んでみようかな。感化されて、40半ばから政治に詳しい化学者を目指したりして。
書斎でボクの背丈より高いクリスマスツリーを眺めている。
幼稚園の頃、ボクたち兄弟に買ってくれた小さなツリーと、一年で一回きり、我が家の大ごちそうだった骨にアルミ箔を巻いたチキンレッグが懐かしく思えた。今でもボクのごちそうのシンボルだ。
*庭の花/12月13日撮影