寒いぞ東京!
- 2010.01.26
- 日記

この時期の東京が寒いのは知ってたけど、ハワイから移動するとしみじみ寒い。
到着してホテルで両替をしたら1ドルが86円だ。500ドルなら430ドル、1000ドルは860ドル、ここでもしみじみ寒い。
地下鉄も交差点もみんな黙ったまま、苛立っているような表情の人が多いこと。人の心までしみじみ寒いのか。
昼間、新宿の高層ビルの谷間を歩いていた。
幅の広い道路の向こうから、弁当売りの女性がふたり重そうなカートを押している。
無表情にそのまわりを行き交う人。
次の瞬間、中央分離帯の段差にカートがつまずいて、弁当を詰めた3段のプラスチックのケースがこっちに向かってひっくり返った。スローモーションみたいに。フタからおかずが崩れてはみ出し、プラスチックの小さなサラダのカット野菜は無惨に散乱した。
エライこっちゃと駆け寄るより速く、そこに居合わせた2人のオジさんがいっしょになって弁当を拾い始めた。すいませんすいませんと詫びながら拾い集めるお弁当売りのオバちゃん。黙々と拾い集めるボクたち。
当たりにいたネクタイ連中は無視して通り過ぎたけど、すこし粗末な身なりのその2人のオジさんが最後まで一生懸命に手伝ってあげていた。そして何事もなかったようにそれぞれがまた雑踏に溶けていった。
冷たく感じていた東京の空気と心。だけど、こんなところに温かい血が通っていたのかとちょっとだけホッとした。
一方でこれがアメリカだったら、当たり前にみんなでヘルプしただろう。実際そういう場面をいっぱい見てきたし。
日本の地方都市だってふつうに「心」が残ってるし、見返りなんかハナから期待しない「親切」がまだまだ息づいている(むしろ地方に行くほど)
悲しいかな東京では、エスカレーターのない地下鉄の階段で、重いスーツケースの女性を誰も助けない場面や、混雑の電車でお年寄りや赤ちゃんを抱いた女性に、席を譲らぬビジネスマンや学生を100万回見てきた。
見て見ぬ振りの東京。
この街はよっぽどしっかり自分を持っていないと、人として当たり前のやさしさとか思いやりとか、大切なものを鋭利なナイフで削ぎ落とされていくのかも知れない。