昔は12月前後となると毎晩のように忘年会の会食が入って、年末進行の多忙さが重なって、終いには倒れ込むようにクリスマス休暇に入ったものだった。 そう言えば20代30代は、年末に限らずとも、ボクは年中誰かと昼に夜に会食をしては、自分がまったく知らなかった業界の構造や、世の中とか社会の仕組みを学ばせてもらった。規模の大小に限らず、無数の経営者や管理職の方たちの苦労や悩みを聞くことができたのも財産だ。(そしてそのうえ広告までいただいていた) 会社勤めをしたことがないボクは、毎日マンツーマンで「世の中」学の講義を受けていたようなもんだろう。 読書で言うなら、図書館の本を片っ端から貪(むさぼ)るように読み […]
14歳の息子はたいていボールを蹴っているか、ドラムを叩いている。「オマエ宿題したのかよ」と問うと、「うん、ちょっと待って」と何か答えるのかと思ったら、ヘルメットをかぶって自転車で遊びに行ったり、冷蔵庫を開いたりする。 勉強しないで大丈夫なものかと思ったら、通信簿は体育と音楽だけAだった。 勉強をサッパリしない割にはテストの出来が悪いと一人前に悔しがる。 イヤになるくらいボクの子どもの頃そっくり。 そう言えば、もっと小さい頃、彼は「ボクは将来MIT(マサチューセッツ工科大学)に行くんだ」と胸を張ってオトナを感心させたものだけど、近頃では少し世の中がわかってきたようで、あまりそういう乱暴なことを口 […]
日本の経済誌「日経ビジネス」は、取材の深さや企画力、編集の切り口など、扱う情報や目的はちがうけど、本づくりのお手本にしているメディア。 少し前の号に、ボクが尊敬する経営者のひとり、花王の前会長の後藤卓也さんのインタビューに感銘を受けた。 抜粋しよう。 例えば、ヒット商品が生まれると、その商品の開発担当者が脚光を浴び、雑誌や新聞などで紹介されてちょっとしたヒーローになります。しかし、決して1人の力だけでヒット商品は生まれません。生産や物流、宣伝、営業といった一連のラインの努力が積み重なってこそ、売れる土壌が築かれます。 その裏には、商品の安全性を黙々と続けているスタッフや、3交代で夜中も工場で生 […]
穏やかな土曜日の午後。 書斎でひとり、スピルバーグの「シンドラーズ・リスト」を観た。 ボクはいつも感情移入し過ぎてしまう。 それを引いても。 ほんの少し、生まれた時代や国がちがっていたら、映像の中で迫害され、虫けら同然に殺されていったユダヤ人の中に自分はいたかもしれない。もっとおぞましいのは目を覆うような残忍な殺戮に無神経なドイツ人の中にいたかも知れない。と、思う。 考えてみたら、同じ時代にボクらの同胞の日系人だって、家土地財産すべてを奪われて強制収容所に追われて辛酸を舐めたのだ。 今、ボクらは安全の中で暮らし、財産が守られ、家族や仲間と笑顔で生活できること。 水道を捻ったら水もお湯も出て、明 […]
11月10日に全米家電小売り2位のサーキット・シティ・ストアーズがチャプター11(連邦破産法)に基づく会社更生手続きの適用を申請した。 身近なところでも、出張から帰ってきてこの3日の間だけで、仲間のメディアが休刊を決め、また親しくなったばかりの不動産業界の起業家の方がいったん帰国を決めた。直接の知り合いではないけど、現在の社屋を決める前にオファーを入れたビルの持ち主が破産したことを一昨日担当者の知らせで受けた。 薄っぺらな世間の評価に、失敗したら負け組、儲かったら勝ち組という見方があるけど、それはちがう。 失敗も成功もその瞬間を輪切りにした状態であって、その後のベクトルとは関係ない。 世間が失 […]
今回日本で第一回目の総会を実現した世界日本語メディアアライアンスのことを書こう。 この会は、 1)世界中で「個人が学び、働き、活躍できる」世の中を創る 2)スタッフやその家族・友人が誇りを持ち、物心両面で幸せになれる業界を創る この2つの理念に共感する日本語メディアの経営者の会で、「同志の会」であり「研鑽の場」を目指している。 ひとつひとつは地域の情報誌であっても、手をつなぐことで、 カバーする都市や国は、NY、LA、サンディエゴ、ハワイ、北京、上海、香港、大連、(以下、国)タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、シンガポール 8カ国13都市にのぼり、 各社の読者数を合わせると、海外在留邦人 […]
3週間の日本とアジア出張から日曜日に帰国。 出張前半に大学で講演をしてまわったことや、大阪版満員電車に揺られたり、ちゃんこを食べて感激したのが遠い昔のようだ。 帰路は、土曜日の深夜にマレーシア(クアラルンプール)からシンガポールに入って、空港内のホテル(なんと搭乗ゲートと隣接!)で仮眠を取り、早朝出発から東京経由でロサンゼルスに帰ってきた。 まず、シンガポールからマレーシアの飛行機の予約が、リコンファームがないという理由で落っこちていた。(こんなことはしょっちゅう。きっと何とかなるし、なってきた) それから、シンガポールでの乗り継ぎ(空港内ホテル宿泊)は本来通関の外に出てはならないのに、知らな […]
ブログのアップは一週間ぶり。 シンガポールからです。 今日は11月6日。地元の日系メディア「COMM」社のデスクを借りてシゴトをさせてもらっている。 ブログをアップする間もないこの一週間を駆け足で振り返ってみたい。 一週間前の今頃は朝イチの飛行機で新潟から、研修を作らせてもらっている岐阜の美容専門学校を訪ねた。 理事長が熱い方で、教職員の方もみな明るく礼儀正しい。学生もアルバイトで学費を稼ぎながら通う若者が多いそうだ。 JR岐阜駅直結の玄関には「歓迎」の筆文字。 玄関ホールには、以前に理事長とがっちり握手したボクの写真を飾ってくれている。 ちょっと気恥ずかしい。 学生たちに講演会をさせてもらう […]
10月29日の早朝。 ボクは今、富士山を左の窓から眺めながら、新潟から名古屋へ向かう飛行機で空を飛んでいる。 紅葉に染まりはじめた山並み。人里離れた山間の集落。 あそこではどんな人たちがどんな暮らしを営んでいるのだろう。 出張も中盤。 昨日は朝から5つの学校の責任者と終日熱の入ったミーティング。 「この学校に入学したからこそ体験できるという研修。 自分たちの机と世界はつながっていること、将来活躍できるフィールドが世界にあることを体感できる研修を創りましょう」とボクはいつも訴える。学校の切り札のひとつになり、学生の人生の転機になるような教育コンテンツを提供し続けたい。 夕方からは新潟に拠点を置く […]
10月27日の月曜日、午後7時過ぎ。 寒い。すごく。 そう、ボクは新潟空港のカフェで、中部空港から合流するLCEのパートナーの高畠を待ちながら、メールの返信やこのブログを書いている。 福岡からの飛行機を降りて、その肌寒さにたまりかねて、まずカーディガンとジャケットの下に、ハイネックのシャツを着込んだ。デニムの下にパッチが欲しい! 明日は朝から5つの学校との大切なアポイントと、夜は学校グループの親分で、旧知の仲であるKさんとの会食が控えている。 明後日は早朝に岐阜に飛んで、これまた大切な会食が待っている。 午後は週日愛知の大学幹部とのミーティングと会食。 明々後日から東京に北上して、大切な決めご […]