毎朝1時間以上自転車に乗っているものだから、11時を過ぎると腹時計が鳴り始める。 そんな頃、スミスがお母さんと妹を連れてオフィスにやってきた。 スミスは入社2年目の頑張り屋の営業マン。昔はヤンチャ坊主だったようだけど、今では礼儀正しく面倒見の良い好青年だ。 今日は、ハワイから休暇でロサンゼルスに来ている妹のために、一日休みを取っていっしょに過ごしているのだという。 僕や社長、メンバーたちを紹介しながら社内をていねいに案内する。 笑顔で迎える同僚たち。 照れくさそうなスミス。 そのあとに笑顔で続くお母さんと妹。 良い息子だなあ。 この会社には、メンバーの両親やパートナーがよく訪ねてくれる。 他の […]
金曜日の夜10時半。ワシントン州ベルビュー。 仕事を終えて、ホテルから歩いてすぐの店にひとりで寿司をつまみに出掛けた。ライトハウスにも広告を出してくれているお店だ。 大繁盛の店が少し空いてきたところで、板前さんに「オーナーにひと言ごあいさつをさせてください」と頼むと、笑顔で出てきたのは、ついさっきまでテキパキと働いていたウエイトレスだった。 幼い顔立ちなので学生のバイトと思っていたが、道理でよく気が回るわけだ。 トップが現場を見えている組織は強い。 はてさてシアトル。朝から晩まで人と会っている。 今朝いただいた名刺に浮かぶ顔が、ずいぶんと昔の記憶のようだ。 たぶんこの1ヶ月だけで、50件くらい […]
「会長、まとまりました!」 と昨夜、大型契約の報告を弾んだ声で(携帯に)かけてきたのは、新人の絵里ちゃん。 彼女はシアトル版立上げのプロジェクトチームに抜擢して以来、メキメキと頭角を表すひとり。 今日の午後は、先約があったために僕が参加できなかった韓国系の新聞社との業務提携話のテーブル。 2年目の二郎がしっかりまとめてきた。 先方はオーナーから幹部勢揃いの中、良い仕事をしてくれた。 放置放任はダメだけど、若手にも大きな仕事を思い切って任せることって大切だと再認識。伸び盛りの彼らにガンガン機会を提供しようと思った。 さて。そんな若手メンバーの活躍も、後ろで支える中堅メンバーの存在があって成り立つ […]
ライトハウスのシアトル・ポートランド版の創刊号が刷り上がった。 来週の今頃は、ワシントン州、オレゴン州の店頭に並ぶ。 何度もゲラ束(校正)でチェックした誌面だけど、1ページ1ページめくると、メンバーたちの息づかいや体温が伝わってくる。 とくに新しいシアトルのメンバーたちは、強烈な社風と猛烈なスピードに、面食らうことも多かったと思うが、顔を上げて、前向きな気持ちでよくついてきてくれた。 誠実な人柄のメンバーたちを託してくれた前オーナーに感謝したい。 会社を引き継ぐという事、新しい都市に進出するという事、 想定内のことも、想定外のこともたくさんあった。たくさん勉強させてもらった。 勝負はここからだ […]
オーナーのアディの招待で、レドンドビーチにある「Addi’s Tandoor」でランチをご馳走になった。 同店は、飲食店評価の専門誌「ザガット」(インド料理の部門)で、6年続けて南カリフォルニア一番の評価を受けている本格的なインド料理専門店。 その国の料理は、その国の人に食べ方を教わるのが早い。 例えば、チキンマサラとビーフマサラとシーフードマサラ。 日本のカレーのように、同じカレーに具材を変えているだけかと思ったら、「マサラ」はソースの意味で、チキンであればトマトベース、ビーフならオニオンベース、シーフードはココナッツをベースにするのだそうな。 昔から謎で、手がつけられなかった調 […]
連休最後の夜。 マーク・ボイルの「ぼくはお金を使わずに生きることにした」(マーク・ボイル著、吉田奈緒子訳、紀伊国屋書店刊)を読了。 飽くなき消費に蝕まれていく現代社会。その問題の根っこは、「お金」の存在にあると、若き社会活動家マーク・ボイルが、金銭を一切使わずに暮らした一年間の体験を綴っている。 この本は、世捨て人の自給自足日記ではなく、著者がユーモアとバランス感覚を持って「大切なこと」を伝えてくれている。 例えば、分ち合うこと。例えば、足るを知ること。 彼自身が、必要なものを分ち合い、感謝し、見返りを求めずに助け合うことを通して、人間同士の絆とコミュニティの再生を目指す姿に、多くの人が共感し […]
良い一日だった。 朝自転車で、急な下り坂を走っている途中の出来事。 自転車がパンクして立ち往生していたオジさんを、仲間の石上さんが即座に止まって修理してあげた。 僕なんか気にも留めずに通り過ぎた後だ。 彼は自分の予備のボンベを2本使って、ただ笑顔で、手を油で真っ黒にして直してあげた。 修理をし終える頃、フランス顏のオジさんはうっすら目のフチを赤くして喜んだ。 まだビギナーのようで、パンクの修理はまったくお手上げだったのだ。 僕は、若い友人を誇らしく思った。 「いいね」 そして、「アメリカの日系社会で、一番感謝を集める会計事務所になりたい」という彼の夢は、言葉ほど簡単じゃないけど、ひょっとした叶 […]
今日2月1日からシアトルのメンバーが正式にライトハウスのファミリーに加わった。 今朝の8時半からの営業勉強会は、初めてシアトルとサンディエゴとロサンゼルスの3拠点をSkypeで繋いで実施。 先にロサンゼルスのメンバーから自己紹介した。 ひとりひとりの表情や言葉から、シアトルのメンバーを温かく迎え入れようとするやさしさがにじみ出ている。 ミンちゃんは韓国語であいさつした後、「スコシニホンゴハナシマス」(ウソつけ!)と笑いを誘った。 あずさはそのつもりはなかったが、「島根県の出身です」だけで笑いに包まれた。 サポート役の鈴川さんと柳田さんは「なんっでも任せてくださいね!!」と頼もしく胸 […]
13年編集長として活躍した川嶋達也くんが退職する。 新天地は、外務省の外郭団体の国際交流基金。 これまでのアメリカを日本人に伝える仕事から、今度はアメリカ人に日本を伝える仕事だ。 弟のように思っているので、厳しく接することもあったし、素のまま数多の喜びを分ち合うこともできた。 彼が新人の頃、ロサンゼルスからサンフランシスコの海岸線を走る取材に同行した。どうしても行きたかったのだ。 その夜、ひょろっとした青年は、自分が結婚して家庭を持つなんてとても想像できないと頼りないことを言うのに驚いた。コイツ大丈夫かな。 時を経て、ロサンゼルスの人気DJの佐伯和代さんとの結婚式は大勢の人に祝福された。 勤続 […]
朝6時。仕事が一段落して近所のスタバでコーヒーとドーナツ。 寝る前に毎晩洗うソックスが、絞り過ぎてキリンの靴下のように伸び切ってしまったこと以外、シアトル出張は順調に進んでいる。 向上心のスポンジみたいなシアトルのメンバーたちは、営業の場面でも早速成果を上げ始めている。 他のメンバーもみな変化に前向きに挑戦してくれている。 こういう誠実で素直な人たちを集めてくれた前オーナーに、感謝の気持ちが日々強くなる。 照れくさそうに新メンバーから会長と読んでもらうのも慣れてきた。 朝営業の考え方や顧客心理について勉強会をして、終日現場を回って、企画を練り提案を重ねる。 ロサンゼルスの制作メンバーには、ミー […]