キックオフに伝えたこと

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昨日3月31日はサンディエゴとロサンゼルス本社をスカイプでつないで、第2四半期のキックオフを開催。

各部の責任者から今四半期の振り返りと、次の四半期の方針を共有した。

幸いすべての事業部が(かろうじて!)前年対比で二桁成長をできたけど、まったく安心はできない。

日米、日系社会に限らず、仮にもっともっと景気が悪化しても耐えうるように、全社員が強い危機感と信念を持って乗り切らねばならない。よくなったらラッキー。前向きにワーストシナリオを描いて備えるのだ。

ボクはメンバー一人ひとりがどうあるべきかを訴えた。

ライトハウスの事業モデル(出版部)は、読者が手に取り、広告を使ってもらって、広告主からお金をちょうだいしてビジネスが成立する。

ボクらのライバルは競合誌だけでなく、すべての人の(寝ている時間、働いている時間を除いた)時間の選択肢すべてだ。

オンラインゲーム、SNS、ブログにツィッター、映画、書籍、テレビ、スポーツジム、ショッピング、電話にスカイプ、スポーツ観戦、エステにマッサージ、旅行、カルチャースクール、、、、、それらすべてが、個人の自由な(限られた)時間の中から優先順に選択されていって、そこに選んでもらえなくなったら淘汰されるしかない。

昨年日本では、テレビを始めすべての広告収益がガタガタに減少した。アメリカも同様。

雑誌業界はわずか1年で25%も売上を落とした。

ネット業界はシェアを伸ばすも勝ち組はほんの一握りだ。

華やかに見えるゲーム業界に目を向けると、一世を風靡するゲームを世に送り出し続けたソニーエンターテイメントが業績不振で元のソニーに吸収され、それ以前に、セガはサミーに吸収合併された。業界のガリバーだった任天堂も、今ではオンラインゲームに足元を脅かされつつあり決して安泰ではない。

海外に目を向けると、中国では「QQ(キューキュー)」という3億人がやっているソーシャルゲームが人気沸騰で、職場で禁止(当たり前!?)になったり、IDの10桁の番号が名刺交換より重要なのだそうだ。

また、フィリピンのある会社は地元の大学生1000人を雇って、オンラインで世界中に1時間400円のプライベートレッスンを始めて、大盛況だと、ベンチャー向け投資コンサルタントで海外の事情に明るい友人が教えてくれた。時間4000円とか6000円が相場の世界に、ドカンと1/10以下の料金設定で、それも国境関係ナシにライバルが参入してくる時代なのだ。

新しく生まれてきたモノ&価値が、あっという間に世界中を席巻し、個人の時間シェアを奪っていく。まったく関係のない業種(業界)から異業種に、新たな価値を携えて参入してくる。無くなった業界、無くなっていく業界もある。

それをボクらはどう見るか。どう受け止めるか。

答えはカンタンで「チャンス」以外の何ものでもない。

幸いにもボクらはまだ何万人の従業員を抱える大企業ではないからフットワークが軽い。舵取りは迅速にして軽快だ。

メディアとして完成されてないから、まだまだどこまでも伸びる余地を残しているし、資産(人材、ネットワーク、情報、拠点の価値)を活かした事業展開だって無限に考えられる。明日はボクらが新しい価値を生み出しているかも知れないし。

そう、異業種から入ってくる話をしたけど、実際ライトハウスの教育事業部は、メディアから教育業界に参入して急成長している。これは異業種に入っていったことになる。

売上規模はまだまだ小さいけど、年商100億、1000億の企業にだって財務体質なら負けないくらい手堅くやってきた。好景気の時代に無駄遣いせず、わずかな利益でもコツコツ貯めて「経営のダム」を作ってきた。

その中にあって、一番の財産、ライトハウスの「個人」はどうあるべきか。

誰にも負けない努力は当たり前。今頑張らなくっていつ頑張る。

まず、全員が「手足」ではなく、常に改善改良を追う「考える個人の集団」であること。全員が「頭脳」だ。

そして、どんなに忙しくても「作業」ではなく、「創造」すること。決して馴れてはいけない。

そこに、顧客への「愛」を込めて仕事に取り組んだなら、生き残れないはずがない。

風景は心の有り様で地獄が天国にだってなる。生きてることに感謝して、今を精一杯生きなくっちゃ!