少年タスク(2)

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ベッカムアカデミーのサマーキャンプに参加している友人の息子タスク。

元気でやっているか、キャンプ4日目の今日(8月22日)、ホームデポスタジアムに隣接するベッカムアカデミーのグランドに様子を見に行った。

ざっと4、50人の参加者がいるのに、若いコーチたちに名前を言ったらすぐにタスクのことを理解してくれて「彼はキャンプやホテル、まわりの人との関係は良好か聞いてくれ」と逆に聞かれた。

英語にアクセントがあるので尋ねてみたら、コーチ陣のほとんどはロンドンから来ているようだ。ベッカムが連れてきたのだろう。

参加者も、アメリカ国内だけでなく、南米、東南アジア、ヨーロッパなど世界各国からこのキャンプに加わっている。最低でも選手6人に対してコーチが1人はついているから指導もなかなか行き届いているようだ。

コーチがタスクに声をかけると元気に走ってきた。

「おい、なんとかやってるな」

「  」(頷くだけ)

「メシはマズいか」

ニヤリと頷き、
「でも好きなもんだけ食っとる」

「友だちできたか」

「  」(頷くだけ)

「メールアドレス増えたか」

「6人くらい」(ちょっと誇らしげに)

「やるじゃないか!それどうやってさ!?」

「最初にルームメイトと交換して。それから、誰かと仲良くなると、その住所を見せてプリーズって言う。そしたらアドレスを書いてくれる。名前は発音がわからんから、口で言ってもらってフリガナをつける」

「大したもんだ。すごいぞ、タスク!」

「サッカーの方はどうだ。試合はやってるのか」

「今日2点取った」

「なんだ、タスクがシュートしたのか」

元気に頷き、
「2試合やって2本シュートを決めた」

「やるじゃないか」

タスクがもどった後、練習試合を遠くからしばらく眺めた。

相変わらず言葉は通じていないようだけど、こっちにパスしろと合図をしたり、シュートや良いプレーが出るとチームメイトといっしょに喜んでいた。いくらかアクションも大きくなったみたいだ。

いいぞ、タスク!