僕らは何ができるか

僕らは何ができるか

2017年3月にNHKBS1で、「ホームレス大学生~アメリカ カリフォルニアからの報告」が放送されたことを日本の友人が教えてくれた。

https://www.nhk.or.jp/docud…/program/1844/2263187/index.html

それによると授業料と家賃の高騰で、アメリカのカリフォルニア州立大学に通う46万人中5万人の学生がホームレスの経験があるという結果が明らかになったそうだ。

10人に1人、だ。

貧しい家に生まれ職を転々としてやっと大学に入ったヘンリー。
友人の家を渡り歩くには限界がある。キャンパスの警備員に見つかると「出て行け」と追い出される。彼は監視カメラを避けて生垣の隅で眠っていた。まわりからホームレスと気づかれないためにいつも一人でいる。

これは一部の学生の話ではない。

シャワーを浴びられず人に会うのが辛い学生、お腹が空いて授業に集中できない学生、 アンケートからは生々しい声があらわになった。

世界中から才能を集め、華やかに映るアメリカの大学だけど、そこには影もあるのだ。

生活費を合わせると卒業するまでに20〜30万ドル前後かかるのが当たり前。あのオバマ前大統領が43歳まで学生ローンを返済していた国だ。アメリカの高校生を持つ多くの家庭が頭を抱えている。

それは僕たち日系の家庭も例外ではない。

それでもどうして大学に行くか。

アメリカにおける高卒の収入(年間2万6千ドル)は大卒(5万9千ドル)の半分以下。失業率も大卒(2.8%)の3倍近い8%という数字が示す通り、大学を出ない限り社会の底辺から抜け出すのが難しいという超格差社会の現実があるという。

じゃあその現実に対して、僕らは何ができるか。

みんなを救うことなんてできないけど、きっと誰かの力にはなれる。そして僕らだからこそできる方法がある。

ライトハウスが取り組んでいるアプローチは、アメリカの新二世や日本語を学ぶアメリカ人に、「日本の大学に進学する」という選択肢を提供すること。

今やアメリカに比べて、日本の学費や生活費は比較にならないほど安い。

彼らの中のガッツとハングリー精神があり、人の痛みがわかり、2ヶ国語も3ヶ国語も操れる若者が、(グローバル化を目指す)日本の大学でしっかり力をつけて社会に出たら、日本再生の原動力になると信じている。もちろん彼らにはそれに相応しい人生と生活が拓かれるだろう。

ひとつお知らせ。
6月には西海岸5都市で、日本の8大学を招いて相談会と説明会を開催します。まわりに中高生の子どもがいるご家庭があったらぜひシェアしてください。

https://bit.ly/2IuvflZ

もうひとつ。
ちょっと先だけど1年以内。

西海岸やハワイの日本語クラスのある貧しい地域の高校にも、ライトハウスのスタッフが訪ねて、彼らの未来に「日本」という選択肢があることを伝えて回るのだ。

それがライトハウスのアプローチ。