年が明けたら

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最新号のライトハウスを読みながら、気づいたことをメモに落としていく。

年が明けたら、ってもう来年のこと考えてる。

ふだんの日は、朝の4時か5時くらいから、社長の上野とメールのキャッチボールが始まる。どっちも若いから朝が早いのだ。

例えば、

「昨日、Aくんが長年取引をいただいているB店の店長をカンカンに怒らせてしまった。原因は〜らしい。スキル以前に、感謝とか謙虚さが足りないんだね。
そうか!この機会にライトハウスの歴史や成り立ち、どこから給料が出てきているか、基本を次回の営業コンパで僕からしっかり伝えよう。
上野さんも、幹部セッション(毎週1時間、上野が幹部候補生向けにレクチャーをしている)の場と、あと、オリエンテーションでも必ずそこを徹底して、入社から感謝の気持ちを忘れないようにお願いします」

「Bさんが最近元気がないんでランチに引っ張り出したら、今〜で相当参っているらしい。一人で抱え込んで苦しくなってしまったんだね。
リーダーにも〜まで共有して、早く元気になれるように気にかけておこう」

「Cくんは子供の頃からずっとリーダーで来てるから、一見要領がいいし回転も速い。でも注意しないと、細部は穴だらけ。自信ばっかりで中身が空っぽの大人になってしまう。基本を徹底的に仕込もう。誰よりも厳しく、徹底的に地道な作業をさせて、どうやって組織や仕事が成り立っているかイチから学ばせましょう。根っこをもっと張らないとダメだ」

「Dさんはまだ若いけど、〜に抜擢しませんか。今のうちにもう一段上の経験をさせて、やり切ったら、〜のプロジェクトリーダーを任せるのも面白い。
ライバルのEさんも、Fさんも目の色を変えるんじゃないかな。ベテランもうかうかしてられない。あいつらの潜在能力はあんなもんじゃない。
この会社が、社歴や経験の長さも、年齢も、一切関係なく、人間性とパッションと仕事そのもの、その3つを判断基準にしているという社内外へのメッセージにもなるでしょう」

そんな経営に関するやり取りを毎朝のように上野とやってから、自転車でふぅふぅ汗を流して、大盛りのゴハンを食べて出社する。

僕ら二人は、社員教育への思いが強い。地道な努力を継続できるのが天才だって知っている。

でも、メンバーへの伝える言葉はそれぞれ異なる。

例えば、サンディエゴ直行便に搭載するガイドブックを作る心構えについて、僕はメンバーにこんな風に伝えた。

「読者の使い勝手に徹底的のこだわろう。

我々や親友の年老いた両親が利用するとしたら、どんな情報、どんな見せ方が必要なの?

海外旅行を初めてする(あるいは英語がまったく不自由な)我々の親兄弟・親友が利用するならどう?

この視点と思いやりの心を持ち続けて、決して慣れないようにしよう。

我々が、言葉が全く通じない、土地勘が全くない、そういうアジアや南米の国に行ったと思うのもいいね。」

上野の言葉はもっと具体的で実践的。ワシもそれが言いたかったんだよと時々後で思う(笑)

「頭の中で、3泊4日の旅を組み立てて見るといいですよ。
いかに自分が地理が分からず、いかに動き方の感覚もわからず、苦労するか。
距離感、って旅行で一番大事なことだよね。
ガイドブックを制作するのに一番必要なのは、ホスピタリティ、親切心です。
自分がツアーガイドになった気分で、右も左も分からない人に、何を伝えてあげたら、その人が「自力で」旅ができるようになるのか。目的地に辿り着けるのか。
そこを考えてみるといいです。
自然と、何を入れ込まないといけないのかも見えてきます。」

来年は、全米へ、アジアへ、打って出るライトハウスだけど、特集企画、誌面構成、表紙、誌面作りには上野とふたり、もっともっと入り込む。

納得できないものを世に出さない覚悟。

そうして、根幹のところを徹底的に強化して、世界中のどこの街に出ても通用する品質まで高めるのだ。

まだまだまだまだ穴だらけ、スキだらけ。