生き様で伝えたいこと

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日本に到着まであと2時間の機内から。

今朝もいつものように朝6時に起きて、そのままプールでひと泳ぎして、朝食をとって、息子とハグをして、娘を学校に送ってそのまま会社に行った。

パロスバーデスの丘を海に向かってくだる道、フロントガラスに広がる海は毎日ちがう表情で迎えてくれる。今朝は穏やかだけど寂しげな濃紺だった。

学校に着くと、娘が教室に入って見えなくなるまで見送る。
娘はたいてい3回くらい振り返る。

いつもと同じリズム。

だけど、出張の朝はしばらく家族と離れるさみしさに包まれる。
こんなに年中家を空けているのに毎回出発の朝は辛い。

ボクは子どもたちが起きている時間に帰宅できた夜は、必ず寝る前のベッドにおやすみを言いに行く。眠っている夜は忍び足で枕元に行って、しばらく寝顔を眺める。頭を撫でてつい起こしてしまうこともある。

14歳と12歳になってもおんぶや肩車でベッドに運ぶことがある。

こんなに大きくなってと思う一方で喜んでいる。親バカ。

いっしょにキャッチボールをしたり、風呂に入ったり、食事をしたりできるのも、実は永遠じゃない。いつか彼らは親離れをして、彼らの家族を作り、彼らの人生を歩んで行く。親子の濃密な時間は永遠のように錯覚するけど有限だ。

だから、どんなにくたびれていても、子どもたちが必要としてくれたことはいっしょにやるようにしている。宿題だってサッカーだって。

そう言えば、ボクはカワイくない子どもだったと思う。

決して甘えないし、両親とスキンシップを持った記憶がない。

白黒の写真に、父に肩車される赤ん坊のボクがいるくらいで、独立心が強かったから、小さい頃から遠くへ、知らない世界へ飛び出したい子どもだった。

(結果的に離婚したけど)小学校の3年生の時に父親がリストラにあって以降、両親の中がギクシャクしてしまい、重たい空気の中でいるより、外の未知の世界のほうがうんと楽しかったのもある。

話はもどる。

ベッドで子どもたちが眠りに入る前の数分おしゃべりをする。

今日あったことや仕事の話。出張先でのドジやビックリしたこと。面白かったこと。

夢の話や大切にしてほしいこと。

「もしもイジメられている友だちや、困っている友だちがいたら、例え全員を敵に回しても、その人を守ってあげられる人、力になれる人になるんだぞ。弱い人にこそやさしくなれよ。そのためには心が強い人にならんとイカン」

彼らには耳にタコができるくらい言ってきたけどそういう人間であってほしい。

世の中じゃなく、自分のモノサシで生きる。群れない、迎合しない。

そういうことが一番大切だと信じている。

ボクがいつもいっぱいいっぱいのところで踏ん張って生きているのも、ある意味では彼らに恥ずかしくない生き様をしたいからかもしれない。

今回も日本で大暴れしたい。