ロンドン出張(前)

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今日は制作長の青木と編集長の西川とランチを取りながら将来の誌面づくりについてブレスト。これまでに仕込んできた世界中の日本語メディアやライターとの関係を活かしてどんな誌面づくりができるか。会議室のテーブルいっぱいに様々なジャンルで人気のマガジンを広げアイデアをぶつけあう。うれしくも悔しいのがライトハウスの誌面は何百倍も発展の余地がある。

そんなネットワーク作りとリサーチが目的で、先週は営業部長の片山と夏のロンドンを訪れた。

ロンドンには朝7時に到着。いったんホテルでスーツに着替えて、英国日通引越しセンターを訪ねる。ロサンゼルス支店に紹介いただいた営業部長の横山さんが、初対面にも関わらず自らハンドルを握り日系の食料品店や市外を案内してくださり、日系社会や進出企業の傾向を詳しく学ぶことができた。

1000ドルを両替すると500ポンド(1ポンド=約2ドル)になるのだけど、実感値として物価も人件費も不動産もロサンゼルスの2倍という感じか。ポンドを稼ぐ分には良いが、オペレーションコストはかかりそうだ。またアメリカ同様、雇用にはビザや労働法の問題がついて回る。道路やインフラが追いつかなくて渋滞の問題もある。日本から送られてくる駐在員層についても、若年化、企業自体の現地化の傾向があり、このあたりは全世界的な傾向のようだ。

ありがたいことに、横川さんから長年ロンドンで「英国生活ガイド」や日本語電話帳を発行しているJPパブリケーションの社長の古川さんをご紹介いただいた。マジメに取材して自社記事で成り立つ出版社と組みたいので願ってもないチャンスだ。明日の午後11時に大使館の待合室で会うことに。

翌朝は6時に目覚めた。

ホテルからひとりで、ダイアナ妃が暮らしていたというケンジントン宮殿とその周辺を散歩する。昨日は5時間ほども市内を行ったり来たり歩いたのでだいたいの土地勘はつかめた。水を飲む白鳥やロイヤルアルバートホールの写真を撮りつつ、路地に切れ込むと路上にロールスロイスやベントレーなどの高級車がズラリと路上に駐車してある。ナンバープレートの表記が、アラビア語のような馴染みのない文字の車が多かった。このあたりは高級マンションが集まっているようだ。

帰りはホテルの方向に向かう二階建てバスに思い切って飛び乗った。乗ってから、乗車時に1.5ポンド払うことを知った。二階の一番前の席に腰掛ける。と、ハンドルは北に切られてホテルからはどんどん遠ざかっていく。あらま。時間もあるし何とかなるさとしばらく地図と風景を見比べながら体を預けることにした。途中でタイトルは忘れたが、ヒューグラントとジュリアロバーツの映画の舞台ノッティングヒルを通過する。そのうちにガイドブックの地図からは外れてしまった。それでもその頃には、バス停に表記している番号はそこを通過する路線番号のことで、このバスが52番だということはその表記とすれ違うバスの番号で理解できた。どうやらバスの路線マップを手に入れたら今回の移動でも使えそうだ。またひとつ技が増えた。結局終点まで行って同じコースを戻ってきた。

小さな冒険をしたようなウキウキした気分でホテルにもどる。