夢の中でも

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今日から子どもたちの新学期。
息子は今日から高校一年生だ。

ついこの間までTボール(野球の原型)の送り迎えをしてた気がするのにもう高校生だ。まだまだカラダはボクよりひとまわり以上小さいけど、夏休みに入った頃、プロレスをしたらけっこう強くなっていて驚いた。ヤツが高校のうちに負けそうだ。鍛えねば。

午前7時に2人を学校に落として、7時15分には会社に到着。

「ふだん」のリズムに戻った。

会社にはすでに編集長の川嶋と、教育事業の鎌塚が出社していた。

今年から年明けにかけて入社丸10年の2人だ。

彼ら幹部のプロ意識と責任感でライトハウスは成り立っている。

彼らにすっかり日常の業務を任せられるから、ボクは「先のこと」「新しいこと」に専念できる。

言い換えれば時代の変化の中で舵取りを誤らないこと、会社を成長させ続けることがボクの責務だ。

現状の延長線からだけでなく、無かったところから「価値」を生み出すこともリーダーの役割だろう。多くの成功やヒット商品は多数決から生まれてこないと思う。

そう。近頃、新しい商品企画のことを四六時中考えている。

ちょうど、ぼんやりとした構想段階から、仕組みと数字を組み込んだ商品に落とし込み、実際に販売をしながらクライアントの声を聴くことで精度を高めていく、そんな段階だ。

「四六時中」は起きている間だけのことではない。
夢の中でもずっとお客と話している。どこで目が覚めてもずっと考えている。家族と食事をして笑っていても頭の片隅にある。

これを組み込むことで、今期で対総売上の2%、2年後には5%、今の水準より利益率を押し上げられると確信している。

「もしもそれによって利益率が20%あがってる状態って何がどうなっている?」と仮説からも導いてみる。何度も、そしていろんな角度から。

根っこのところが、クライアントに本当に喜んでいただけるモノなので、早く話を持っていきたくってワクワクしている。

話がどんどん逸れるけど、ボクは経営において「利益率」をとても重視する。

好調時にムダ遣いをせず利益を蓄えておけば、不況や不振になっても一喜一憂しないですむ。千載一遇のチャンスが来た時には思い切った投資もできる。経営のダムを作るためには「利益率」は重要だ。

逆に売上は大きいけど、経費が掛かり過ぎて手元にちっとも残らなかったり、来年再来年の売上が読めなかったり、自社努力以外の要素の影響が大きすぎるのでは心許ない。例えば、1社あるいは数社の顧客の売上比率が大きすぎると、その会社が倒れてしまったり、担当者に切られてしまったらお手上げになってしまう。

今でこそ出版は500社を超える広告主の方に使っていただけて、そのほとんどが年間契約だけど、創刊間もない頃のお客さんは数社のみで、それも毎号更新(1回掲載ごとに次号を掲載するかお伺いを立てる)か、ガッツポーズ級の長期契約で3ヶ月だった。
広告効果を期待してというより、ボクのひつこさに根負けして広告掲載してくれたお客さんがほとんどだったから、電話が鳴るとキャンセルではないかとキモを冷やした。

また当時から提案にチカラが入る過ぎる方で、「何でお前みたいなガキに経営の口挟まれなアカンねん」とその場でバッサリ切られたり(涙)、掲載はしたものの何度催促しても支払ってくれなくて、営業時間に店の玄関に座り込んだり、夜中に自宅で待ち伏せたり、生まれて間もない会社の「命」をつなぐために必死だった。

その不安定な毎日は「気づきの宝庫」で、いかに長期契約に結びつけるか、踏み倒されないためにできることは何か、1社への依存度を下げるには何をすべきか、24時間365日夢の中でも便所の中でも考え続けた。そしてできるすべてのことを改善し続けた。

それでもまだ山で言えば2合目か3合目。
傾斜はまだまだ緩い。

これから頂上へは自らが道を拓けねばならない。

これまでの舗装された道とは訳がちがう。

これまでの何倍もの努力と改善が必要だろう。

だけど、シゴトへの想いが夢の中にまで透徹する日々って、人生の中でつくづくシアワセな季節だと思う。今頑張らなくっていつ頑張るよ。