朝食の用意をすませて

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 3月4日。今朝も目覚ましナシで5時過ぎにはスッキリと目覚めることができた。

自転車の前にメールの返信をすませて、朝ご飯に豚バラとオニオンのスープを作る。おかずはウィンナーとマッシュルームのケチャップ炒め。もちろん朝食だけでなく夕食だって手抜きなし。

なかなか立派に主夫してるなあ。と、自画自賛。

朝食の仕度が終わったら、急いで自転車にまたがって坂道をまっすぐに下る。

視界に広がる太平洋。

姿勢を低くして朝の空気を肺の奥までゆっくり吸い込む。冷たい空気のシャワーが体中の細胞をすみずみまで洗浄してくれるようだ。

大好きなロサンゼルスに住めてシアワセだなあと感じる瞬間。

今朝はコースを変えて、ロサンゼルスの町並みとビーチがぐるり一望できる展望台(と勝手に呼んでる)まで走る。ここは観光客はもちろん、このパロスバーデスの住民にすらあまり知られていない。秘密のビューポイントだ。

息をのむような壮大な風景を眺めながら考えた。

移民のボクらがアメリカで仕事や生活をするということは、日本で暮らしていたら感じることのなかったであろう不自由や不便、苦労がある。言葉も文化もちがうし、社会のセーフティネットも日本ほど充実してないから、蓄えもツテもなく倒れたり失業したら、フードスタンプやホームレス生活が背中合わせだ。

現にアメリカでは1日2万人のペースで「フードスタンプ(食料供給券)」受給者は増えていて、昨年末の時点で全米の受給者数は3600万人を超えた。これは米国民の12%に近い。

挫折して日本に帰っていった人、事業に失敗して姿を消した人も散々見てきた。

試練とリスクがてんこ盛りだ。

だけど、アメリカや海外で挑戦するという人生には、それを補ってあまりある豊かさがある。

日本では得られなかった発見や刺激がある。出会いがある。多様な価値観、生き方、移民、文化を受け入れてくれる懐の深さがある。そして、アメリカンドリームがある。1回の人生が2倍楽しめる。グリコのキャラメルだ。

ボクは事業を通して、日本に暮らす人たちの人生の選択肢を増やしたい。暮らす国(街)と職業を、個人が自由に選択できる世の中を作りたい。

日本から世界へ。

もっともっと才能と情熱ある人材が海外に飛び出し、世界中で大活躍する世の中、豊かで安心して暮らせる世の中を創るのだ。

 

でっかい風景を前に、ボクは気持ちも鼻の穴も大きく膨らませた。