帰ってきた山猿

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日曜日の夜。登山のポールを手入れし、洗いたてのスニーカーを陰干しする。

まだ油断するには早いけど、この週末は3週間ぶりに、頭痛からも歯痛からも解放された。首が前後左右ぐるりぐるりと回してもちっとも痛くない。

週末、僕は北に300マイル(約500キロ)、仲間たちと(アラスカのマッキンリーを除く)北米の最高峰ホイットニーで時計のない時間を過ごした。

携帯電話の届かぬ高地にテントを張り、火を起こし、釣ったばかりのニジマスを食らい、満天の星空を何時までも眺め、まだ雪解け水が流れる早朝の川で口を漱ぎ、行水した。

大型フライパンで20人前の焼そばを炒め、山深く分け入り、湖では2階より高い岩から叫び声をあげながら飛び込んだ。

そうしているうちに、もともと山猿だったことを思い出した。

近頃、単純なことを複雑に考えてないか。艱難(かんなん)こそが経営や人生をピカピカに磨く。

百難かかって来い!久しぶりに自分らしい自分が戻ってきた。