山歩き復活

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数年ぶりに仲間と山歩きを復活する。

特に今年は歯ごたえのある山にチャレンジしようと、6月にボールディ(約3000メートル、ロサンゼルス近郊)、7月にサンゴルゴーニョ(約3300メートルロサンゼルス近郊)、そして8月には本命のマウントホイットニー(約4400メートル、ロサンゼルスから約4時間)、さらに9月はグランドキャニオンの谷底を歩いて降りようと計画をしている。

メンバーはみな40歳を超える週末ハイカーだけど、エンジンはフェラーリだ(燃費が悪い)。

どれも過去に登った山でそれぞれ思い出深い。アラスカのマッキンリーを除くと、北米大陸一の高さを誇るホイットニーに初めてチャレンジしたのは確か8年前。隊長の高津氏を中心に5人のメンバーでワンデイアタック(一日で頂上まで登って下山する)をした。2600メートル地点の登山口を、まだ真っ暗な早朝5時に出発して頂上を目指したが、午後2時を回った4000メートルくらいの地点で、メンバーの疲弊があまりに激しく、これ以上前進するのは危険だと判断して引き返した。あの時は急激な高度変化に身体が追いつかず、頭はズキズキするし、手のひらはグローブのように腫上がり、身の危険を感じた。唇を噛みながら重い足取りで下山したのを覚えている。

それでも翌年、5人のメンバーでワンデイに再挑戦した。途中あと一歩のところで、二人のメンバーが脱落したが、隊長の高津氏と石川氏(先のクルーズの相方)と私の3人が頂上を踏むことができた。タイラノールで頭痛を騙しながら、薄い空気の中で頂上に辿り着いた瞬間は3人で抱き合った。そのときの写真は今も大切に飾ってある。

高津氏は大学時代、冬山に籠もったり、岩山にも登るホンモノの山男で、日頃はTWI INFOTECH(www.twiit.com/)という技術者専門の人材会社の社長をしているが、窮屈そうにネクタイを締めているより、山でリーダーシップを発揮したり、重たい共同装備を率先して持つ姿の方がホントの高津氏だ。

石川氏(天体関連のネット販売が表の顔 www.astrohutech.com/)も一見線は細いが、元早稲田のラガーマンで足腰の強さが人間のそれとはちがう。いつかボールディに登ったとき、みんなバテバテの頂上で、リュックからバズーカのような双眼鏡を出して、「さあ星を見よう」と涼しい顔で笑っていた。

そんなわけで、二人の怪物の足を引っ張らぬよう、今年は2月からジムに通って身体を造っている。前回ホイットニーは19時間(朝5時出発、深夜0時帰着)かかったので、今回は17時間くらいで登ってみたい。