桃のゼリー

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朝の会社の便所掃除、いつの間にか3週間目に入った。

ライトハウスは週に3回(月>経営、水>全体、金>営業)8時半から勉強会があるので、それまでに便所掃除を終わらせるために自宅を出発するのを15分早くした。カミサンはもとより、いつも朝はあれがないこれがないとパニックになる子どもたちも、笑ってボクのリズムに合わせてくれている。

掃除と言っても、ゴム手袋に洗剤を使うような近代的なものではなく、雑巾を何度も洗っては、便器に素手を突っ込んで球面の中や外をゴシゴシ磨く。それは決して力任せじゃない。ていねいに慈しむように洗うこの感じってなんだろう。

この数週間それが思い浮かびそうで浮かばなかったのだけど今日それがわかった。

カミサンやうちの親父の丸く曲がって小さくなった背中を流すあの感じだ。

親父の背中は便器かいと突っ込まれそうだけど、筋肉が落ちてつやがなくなったヨボヨボの背中を醜いと感じぬように、メンバーが使う便所が汚れていても汚いとは感じぬわけだ。頭の中でぐるんとつながった。

掃除が終わる頃には額から汗が滴り落ちる。その頃には昨日から持ち越しのザラザラやチリチリが霧散して、心は桃のゼリーのようにプルプルになっている。

雑念邪念をやっつけたところで、今日もブレないジャッジ、地道な積み上げ、創造的な仕事をしよう!